参詣が楽しくなる!お寺の案内板によくある「開山」と「開基」の違いを紹介 (2/2ページ)

Japaaan

開基(かいき)とは?

さて、山を開いて仏法を求めるまではいいのですが、実際には先立つものがなければ、立派な寺院は建立できません。

もちろん洞窟に籠もったり草庵を結んだりしてもいいのですが、なるべく有力者の庇護を受けた方が布教にも好都合。

古来多くの有力者が、功徳を求めて開基となった(画像は北条泰時、Wikipediaより)。

という訳で、寺院の建立に際して基礎を開いた(その資金を提供した)有力者、つまりメインスポンサーを「開基」と呼んだのでした。

だから開山は僧侶なのに対して、開基はその多くが武士や貴族などの有力者がなっています。

まとめ

さて、改めてお寺の案内板を見てみましょう。

この粟船山常楽寺(ぞくせんざん じょうらくじ)の場合、開山は退耕行勇(たいこう ぎょうゆう)、開基は幕府の三代執権・北条泰時(ほうじょう やすとき)となっています。

ただ一軒だけだと「ふーん」くらいにしか感じないかも知れませんが、開山は多くの場合において高名な僧侶を招くため、何軒も参詣する内に「あ、この名前は見たことがある!」「ここでも開山を務めたんだ!」などと感じ入る楽しみが湧いてきます。

同じく、開基についても有名な武士や貴族の名前がしばしば出て来るので、「ここのお寺は彼が建てたのか」「信心深い人だったんだなぁ」など、意外な一面が見えてくるかも知れません。

古くから人々の心のよりどころとして、暮らしの傍近くにあったお寺がつなぐ歴史の縁(よすが)を、こんなところからも感じて頂けましたら幸いです。

※参考文献:
須藤隆仙『仏教用語事典』新人物往来社、平成五1993年4月

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

「参詣が楽しくなる!お寺の案内板によくある「開山」と「開基」の違いを紹介」のページです。デイリーニュースオンラインは、語源仏教寺院雑学カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る