お金に詳しくなれる! 金融や投資がテーマの「経済系映画」 (3/6ページ)

学生の窓口

損失を取り返そうとじたばたして、かえって損失を拡大させるというニックの姿は、多くのトレーダーにとって他山の石となるでしょう。
ニックは主に日経平均と日本国債のデリバティブ取引を行っていましたので、その点でも日本人なら興味深く見られる作品です。

『私がベアリングズ銀行をつぶした』(新潮社)という手記の翻訳本も出ています。もし興味があればこちらも読んでみてください。落ちていくトレーダーの苦悩がリアルに感じられるとても面白い本です。

『マージン・コール』(2011年)

●金融危機に瀕したとき、人や会社はどうなる?

世界的な金融危機の引き金となった、2008年のリーマン・ブラザーズ社の破綻をモデルにした作品です。

ウォール街の巨大な投資銀行で大規模なリストラが行われます。クビになったリスク管理部門のエリックは、「気を付けろ」と言いながら部下のピーターにUSBメモリーを渡します。ピーターはそこに記録されたデータを見て、サブプライム商品のリスクが高まり銀行を破綻させる可能性があることを知ります。
一方、経営陣は銀行を破綻させないためにある汚い手段を講じようとして……というお話です。

あくまでもフィクションですが、破綻したリーマン・ブラザーズ社で当時行われていたであろうこと、想定される社員の動きがリアルに描かれています。金融商品、投資銀行が暴走した際にどんなことになるのかを教えてくれる佳作です。

『金融腐蝕列島 呪縛』(1999年)

●バブル時代末期の金融業界の悲惨さ

高杉良先生の著作を原作とし、実際にあった旧『第一勧業銀行』(統合されて現在は『みずほ銀行』)の総会屋利益供与事件をモデルにした作品です。

本作では総会屋に不正融資が行われたことが発覚し、危機に瀕する『朝日中央銀行』のどたばたが描かれます。銀行の経営中枢は事なかれ主義で責任回避に終始しますし、そのため組織は崩壊寸前に。そんな中、過去のあしき呪縛を断ち切り、自行を立ち直らせようとする銀行員たちが苦闘を続けるのですが……というお話。

物語の舞台となっているのはバブル末期の1997年。

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