「時代遅れ」か否か? 張本勲氏の野球理論はなぜ物議を醸すのか (2/2ページ)

リアルライブ



・筋力トレーニングを否定

 2018年1月、阪神の糸井嘉男選手が自主トレで筋力トレーニングに打ち込む様子を見た張本氏は、「筋肉はよくない。下半身で打つべき。レスリングの選手じゃないんだから、野球に関係ある練習をしてもらいたい。変なところに筋肉が付くとスイングの邪魔をする」

 と激しく批判した。最近はウエイトトレーニングで筋力を付け、球を飛ばすバッティングが主流となりつつあるだけに、若い人からは「時代遅れ」と揶揄されることになった。

・故障寸前まで練習しろ

 2019年9月6日に福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大投手がノーヒットノーランを達成。これを見た張本氏が、千賀投手が育成選手から這い上がり、エースとなったことを称賛する。

 そして、

 「倒れるぐらいまで練習しないと。故障する前ぐらいまで投げないとね、こんな良いピッチャーになれない」「素質があってね、大事にされ、楽にして、素質通りに伸びて大成して、何千万何億の選手になれると思いますか? なれませんよ」

 と語気を強めた。この論理に、「怪我する寸前は人によって違う」「苦行を与えるようなやり方では現代の子は付いてこない」「精神論は古い」などと、批判されてしまった。

 いずれの理論も、批判の一方で支持する人もいる。すべてが間違いとは言い切れないだろうが、精神論的な考えも多く、多くの人は支持していないようだ。

 高齢となっていることから、コーチや監督就任は難しいと見られる張本氏。その理論がどこまで人を育てることが出来るのか、見てみたかったのだが。
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