天然痘ウイルスを保管していたロシアの研究所で爆発事故が発生。バイオハザードの危険性は? (1/2ページ)
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世界でもたった2ヶ所しかない、天然痘ウイルスを保管する研究所のひとつで爆発による火災が発生したそうだ。
事故は9月16日、ロシア、ノヴォシビルスク州にある国立ウイルス学・生物工学研究センター(Russian State Centre for Research on Virology and Biotechnology)、通称VECTORで発生した。
ロシアのメディアは、爆発によって従業員1名が火傷を負い、集中治療室に搬送されたと伝えている。
・バイオハザードの危険性はなしと報告
VECTOR(国立ウイルス学・生物工学研究センター)からの声明によれば、爆発が起きた部屋にバイオハザード(有害なウィルスによる危険性)物質は保管されていなかったとのこと。
6階建ての研究所ビルの5階でガスボンベが爆発し、火災が発生。爆発の衝撃で窓ガラスが割れたが、建物の構造自体は問題がないという。
また研究所があるコルツォヴォ市市長も、事故による感染の危険は一切ないと強調しているそうだ。
・事故が起きたのはソ連の元生物兵器研究所
米ソによる冷戦真っ只中の1974年に設立されたVECTORは、かつては生物兵器を開発することが目的とされていた。