繁殖を防ぐために遺伝子組み換えした蚊を野生に放ったところ、逆に野生種と混じってパワーアップした可能性(ブラジル) (2/4ページ)

カラパイア






 初期のテストでは、GM蚊が放たれた地域の蚊は最大85%削減された(関連記事)。そうなれば、蚊によって媒介されるデング熱や黄熱病、ジカ熱、マラリアといった病気も減少する。

 またGM蚊の子供は弱く、自らが繁殖できるようになる前に死んでしまう。そのためGM蚊の遺伝子が野生の遺伝子プールに混ざることもない。

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image credit:Pixabay

 したがって、はっきりと確認できる影響は蚊の個体数の減少だけである・・・はずだったのだが残念ながら目論見は外れてしまった。

 ブラジル・ジャコビナはここ数年、GM蚊による駆除実験がもっとも大規模に行われてきた都市だ。

 その成果を米イェール大学の研究チームが調査したところ、実験開始から数ヶ月で個体数が戻ってしまったばかりでなく、一部の野生の個体がGM蚊の遺伝子を獲得していたことまで判明した。

 イェール大学のジェフリー・パウエル氏は

計画ではGM蚊の子供は死んでしまうので、放出されたGM蚊株が野生の個体に入り込むことはないはずだったのだが、そうなっていないことは明らかだ

と説明する。
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