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本好きのリビドー (2/3ページ)

週刊実話



 その渋沢の生涯をたどった本が『日本の資本主義を作った男 渋沢栄一』(宝島社/1200円+税)だ。

 生まれは天保11年(1840年)。黒船来航(嘉永6年/1853年)の13年前だから、幕末と明治維新を生きた人。

 出身地は武蔵国(現在の埼玉県)で、生家は藍玉(藍染に使い材料)の製造販売と養蚕を営む豪農だった。武士ではない。

 だが、家が裕福だった関係で剣術を学ぶことができ、また商業の才覚もあったため、幕府15代将軍・徳川慶喜に見出され出世。明治維新の折りには海外へ留学中で、戊辰戦争に巻き込まれることもなかった。

 明治に入ると実業家に転身し、銀行や企業を続々と設立する。渋沢が創設に関わった会社は現在のみずほ銀行、東京海上火災保険、電鉄会社の東急、キリン、サッポロなどのビールメーカー。東京証券取引所の設立にも携わった。「資本主義の父」と言われるゆえんだ。

 多くの英傑が活躍した幕末・維新の時代にあっては地味な存在だが、本書は大衆の立場から日本の基礎を作った男の高い志が凝縮された1冊としてオススメだ。ちなみに渋沢の顔が印刷された新紙幣は、令和5年上半期に登場する予定。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)

【話題の1冊】著者インタビュー 林眞須美死刑囚長男
もう逃げない。いままで黙っていた「家族」のこと ビジネス社 1,500円(本体価格)

★毒物を混入させる機会も_動機も思い当たらない

――カレー事件から20年以上が経ちます。なぜ、今、家族のことを語ろうと思ったのですか?
長男 過去にもメディア上で、家族や事件のことを話してきました。ところが、僕のつらい人生経験だけが取り上げられ、事件の疑問点や家族のこと、母の訴えなどは全く取り上げられません。揚げ句、ネット上では「被害者面するな!」といった批判を受けます。そこで、ツイッターを始めて直接自分の考えを訴えるとともに、事件や母、家族への思いをまとめるため、本を出すことにしたのです。

――犯人の家族が“迫害”を受けるケースが社会問題になっています。
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