人は早く答えるよう急がされると、本心ではなく自分が良く思われるような答えを言ってしまう(米研究) (3/3ページ)

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・急かされると自分を良い人に見せたくなる傾向が明らかに

 ここから明らかになったのは、善良な真の自己バイアスが高いと評価された人は、概ね良い人に思われる回答をする傾向にあるが、特に考える時間が長いほどこの傾向が強く出るということだった。これは別に意外ではないだろう。

 だが意外にも、善良な真の自己バイアスが低い人であっても、タイムプレッシャーにさらされたときは良い人な回答をしてしまっていたのである。

 つまり、急かされるからといって、良い人であれ悪い人であれ「真の自己」が顔をのぞかせるわけではないということだ。

 むしろ、タイムプレッシャーがあると、たとえ自分を偽ることになっても、自分を善良に見せたいという欲求が人間にはあるようだ。

 「あまり考えずにパッと答えてください」という要請は、回答者に嘘を吐かせる。ならば、そうした質問に基づいた研究の結果もまた、嘘の結果なのかもしれない。

References:Under Time Pressure, People Tell Us What We Want to Hear – Association for Psychological Science – APS/ written by hiroching / edited by parumo
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