古代遺跡で発見された1500年前の鉛板。そこに刻まれていたのはライバルのダンサーへの呪いだった(イスラエル) (1/4ページ)
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ユダヤ王国を統治したことで知られるヘロデ大王が、紀元前25年ごろからパレスチナ・ヤッファのすぐ北に建設したとされる古代都市、カイサリア・マリティマは現在のイスラエル・カエサリエにある。
パレスチナにはいい港がなかったため重宝されてかつては大いに栄えたが、現在では廃墟となっている。
そんなカイサリア・マリティマにある古代劇場遺跡で1500年前の鉛の板が発見された。そこに刻まれたギリシャ語が何を意味しているのか長く不明だったが、ついに解読されたようだ。
なんと陰でライバルを陥れようとする呪いの言葉が刻まれており、たくさんの悪魔の名をあげつらい、「マンナ」という名のダンサーに危害を加えるためのものだった。
・古代劇場廃墟で発見された鉛板に書かれていたことは?
イタリア・ヴェロナ大学のローマ史教授、アッティリオ・マストローチンク氏は、2019年の『Studies in Honour of Roger S.O. Tomlin』に発表された記事の中で、翻訳を手掛けたこのギリシャ語の呪いについて詳しく説明している。
それによると、
有名な劇場廃墟でこのような鉛板が見つかったということは、マンナは有名なダンサーで、褒美の類も相当なものだったに違いない。言うまでもなく、その名声や評判は踊りの競技会で優勝するかしないかにかかっていた
とのこと。
そのためか、マンナを呪った人物はかなり本気だった。