我々はもっと深海ザメの魅力を知るべきだ。謎に包まれた古代種「カグラザメ」にGPSを装着、その生態を探る (3/3ページ)
現段階でそのようなシグナルはキャッチされていない。だが、海藻類に引っかかったり何らかの理由で発信するまで想定よりも時間がかかることはある。
・はるか古代から海底で暮らす謎に包まれたカグラザメ
多くの深海生物と同じく、カグラザメもまたゆっくりと穏やかに行動する。その緩慢な動作は今回の映像でも確認できる。
グラブス博士によると、深海では食料が乏しいためにゆっくりとしか体を動かさないことでエネルギーを温存しているのだとか。
顎はおどろくほど柔軟で、ノコギリのような歯が並ぶ口をクジラのような大きな獲物に合わせて曲げて肉を切り取ることができる。
また昼の間は水温5度ほどの海水が冷たいところにいるが、夜になるとエサを求めて水温16度程度の浅い海へ浮上することが知られている。
今回のミッションでは、GPS追跡器を取り付けるためにこの習性が利用された。潜水艦で傾斜のある海底まで降りて、そこでカグラザメが上がってくるのをじっと待つのだ。
ついでに潜水艦から突き出したポールに魚を取り付けて、カグラザメの関心を引いた。

image credit: youtube
タルワー氏は、
カグラザメについて謎が多いのは間違いないが、同じことがサメ全般に言える。もっとも一般的に見られるサメですら、効果的に管理できるだけの知識が我々にはない
と話す。
地球上には500種ものサメが存在する。だが、カグラザメほど謎に包まれているサメも稀だ。
それはティラノサウルスが地球を闊歩するずっと前から、海底で死んだ獲物を食べて生きてきたのだ。
References:YouTubeなど / written by hiroching / edited by usagi