プロ野球「これでいいのか」朝までナマ改革論(3)外国人枠の拡大について (2/2ページ)
多国籍軍のラグビー日本代表を引き合いに出されることがありますが、年に数試合しかない国際大会と年間143試合のプロ野球をごっちゃにしてはいけません」
さらなる外国人枠拡大の不利益について、江本氏は続ける。
「去年のドラフトを騒がせた根尾昂(19)=中日=や藤原恭大(19)=ロッテ=をはじめとするミレニアル世代でさえ、今年1軍に出ていた選手は数人ですよね。広島の小園海斗(19)が後半に出てきたぐらいです。それだけ1軍で活躍するハードルは高い。出場機会もそうですが、資金的にも外国人選手の獲得には大きなコストがかさみます。むしろ、外国人枠をなくして2軍や3軍の施設を充実させているソフトバンクのように、選手育成に向けた投資にもっとお金をかけるべきです。巨人との戦力差はDHではなく、育成力の差ですよ」
まず、制度改革として議論するべきは育成のシステムか、それとも金の使いみちか─。いずれにしてもDH制を優先して議論するのはあまりにも短絡的なのかもしれない。