佐野SA再スト突入!一方で前社長は仰天の「ライザップ準優勝」!

今年の夏、従業員がストライキを行ったことが話題を呼んだ、東北道・佐野サービスエリア(SA)。
「佐野らーめん」が名物の佐野SA(上り)をめぐっては、店舗を運営する「ケイセイ・フーズ」が、現場を取り仕切る加藤正樹総務部長を解雇したことを発端に、岸敏夫社長(当時)と従業員が対立。お盆休みの真っ只中の8月14日より、従業員がストを行う事態に発展。
9月中旬に、会社側から従業員の職場復帰や、岸社長の退陣の申し入れがあり、スト解除の決定がなされ、ほとんどの従業員が職場に復帰した。
「岸社長が退陣し、新たに就任した福田紳一社長が呼びかけ、加藤氏ら従業員の職場復帰が決まりました。ところが、しばらくすると福田社長や会社側の態度が一変。夏のストが違法だったとして会社側が組合側に1日あたり800万円の支払いを求めているんです」(スポーツ紙記者)
会社側の主張によると、今夏のケースは正式な手続きを経ておらず、法律で認められるストにあたらないとし、会社側が労働組合側に損害賠償を求め、さらに、11月6日には会社側が加藤元総務部長に自宅待機を命じている。
11月8日、労組側と支援者が今夏のストを適法だと認めるよう抗議し、加藤氏の現場復帰を求めるためストに再突入。再び大きな波紋が広がっている。
「夏のストは、今年7月に従業員側が“厨房にエアコンを入れてほしい”と訴えたことを発端に始まりました。夏の厨房の暑さは40度を超え、そんな状況で仕事をし続けたら気を失ってしまう。職場環境を改善するため会社側と従業員側が交渉をしていました。その真っ只中に、岸社長は、ライザップ主催の大会『BODY MAKE GRANDPRIX 2019』に出場していたため、従業員から大ヒンシュクだったといいます」(前出のスポーツ紙記者)
■交渉のさ中、趣味の大会を優先……
7月15日に宮城・仙台市で行われた同大会は、ライザップに通い、見事な体を手に入れた男女によるコンテスト。大会ホームページを確認すると、岸社長は「アート部門 男性」で準優勝に輝き、ハツラツとした笑顔で写真に写っている。
「普段、こういったコンテストに出場するのはまったく問題ないでしょうが、このとき従業員は、職場環境を改善しようと必死に会社側と交渉していたんです。そんな中で、趣味の大会を優先したため、従業員たちは相当腹を立てていたといいます。
また、今年9月に社長から退陣したものの、岸氏は現在でも『ケイセイ・フーズ』の筆頭株主です。労組側の主張を受け入れ、新たに就任した福田社長は加藤氏や従業員に対し、“一緒にやろう”と言っていたのに、しばらくして態度を一変させたのは岸氏の意向が関係しているのではないでしょうか。福田社長は、あくまで“雇われ社長”ですから、大株主の意向を汲まざるを得ないのでは……」(前同)
8日に再びストに突入したものの、会社側が話し合いに応じる気配はないという。佐野SAが利用者や従業員にとって、居心地のいい場所となる日はいつになるのだろうか……。
ライザップ主催の大会『BODY MAKE GRANDPRIX 2019』に出場した岸敏夫社長(当時)
※画像は『BODY MAKE GRANDPRIX』ホームページより