カタツムリの交尾、まるで殺し合い? 互いに「槍」をグサグサと...そうする理由を専門家に聞いた (1/3ページ)

Jタウンネット

密着して交尾するカタツムリ(木村一貴博士のウェブサイトより)
密着して交尾するカタツムリ(木村一貴博士のウェブサイトより)

カタツムリは交尾の時、槍でお互いを突き合うらしい――。

カタツムリの生態が、ツイッター上でにわかに話題になっている。


密着して交尾するカタツムリ(木村一貴博士のウェブサイトより)

きっかけは、あるユーザーのつぶやきだ。

娘から童謡「かたつむり」に登場する「やり」とは何なのかを問われた投稿者。改めてカタツムリについて調べたところ、交尾の際に生殖器とは別の「恋矢(れんし)」という器官で互いを突き刺すという情報にたどり着いた――そんな内容だ。

恋矢とは一体何なのか。そして、カタツムリはなぜ互いを突き刺し合うのか。Jタウンネット編集部は軟体動物の研究者に詳しい話を聞いた。

なぜ恋矢を刺し合うのか

カタツムリの恋矢について調べていると、カタツムリの交尾行動等を研究する生物学者で、韓国・慶北大学校研究員の木村一貴博士にたどり着いた。

Jタウンネット編集部は11月12日、木村博士にメールで取材した。

まず、「恋矢」とはどんなものなのか。

「(カタツムリの種によって)形だけじゃなくてサイズもバラバラですね。体は大きめなのに小さい恋矢の種類もいれば、体は細いのに長い恋矢を持つ種類もいます。さらに言えば、本数も違います。二刀流の種類もいます!」

と木村博士。自身のウェブサイトでも、様々な形の恋矢を紹介している。

様々な形の恋矢(Wikipedia Commonsより)
様々な形の恋矢(Wikipedia Commonsより)

シンプルな針のような形の恋矢もあれば、かぎ爪のような形のもの、断面が手裏剣のようにトゲトゲしたものもある。

恋矢は石灰質の器官で、交尾のときに口の下の「生殖口」から出てくる。恋矢を持つのは、カタツムリの中でもオス・メス両方の生殖器を1匹の中に持つ雌雄同体の種の一部だそうだ。オス生殖器を互いに挿入するのとほぼ同時に、恋矢も突き刺し合っている。

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