豊かなバリエーションと奥深い造形 お正月の風習「しめ飾り」の作り方 (2/3ページ)

新刊JP

しめ飾りはお正月が終わると焚きあげられてしまい、実物が残らないため、少ない記録を頼りに推測するしかないことから「歴史を断定的に語るのは難しい」と著者は述べている。

■縁起物!3つの「海老」のしめ飾り

戦後になって多様化、豪華化を見せたと考えられる「しめ飾り」だが、その造形は実に奥深く、職人の素晴らしい技が細部に施されている。

本書の最大の特徴は、その制作過程や技法を知ることができることだ。

例えば「海老」。おせち料理などにも登場する海老はお正月と縁深い生き物だが、しめ飾りにおいても多様な海老の造形が存在する。本書にも3つの海老の造形が紹介されている。

1つめが「縦海老」

鳥取地方を中心によく見られる造形で、髭がピンと張った威勢のいい形がユニーク。シャープな形が特徴。
ちなみに、海老は縁起がいい食べものとされているが、その理由は「腰が曲がるまで元気に長生きしますように」という健康長寿、そして目玉が飛び出ていることから「目出たい」に通じるということ、さらに赤い色は魔除けとされていることから。

2つめは「海老」

こちらは横に長いタイプの海老。「大根じめ」と呼ばれる締め方を応用し、右側のねじれた部分は海老の髭を示しているとされる。また、房の部分は足にあたるといわれているそう。

3つめは「海老(大)」

最後に特大サイズの海老である。

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