楽天でフル加速する来季の古田敦也監督、野村克也名誉監督

週刊実話

楽天でフル加速する来季の古田敦也監督、野村克也名誉監督

 11月11日、ソフトバンクホークスが前楽天監督の平石洋介氏(39)の打撃兼総合コーチ就任を発表した。退団した敵将を招請するソフトバンク球団のしたたかさもそうだが、これで東北楽天の向かう道も見えてきた――。

 「’10年のシーズン終了後に渡辺直人が、’11年に当時の主砲だった山﨑武司氏があっさり切られた時もそうでしたが、今回の平石監督の退任も衝撃的でした」(地元紙記者)

 楽天1期生で、生え抜きでもあった平石氏の解任について、他球団も疑問に思うところがあるようだ。

 「前年、最下位のチームを3位に押し上げての解任です。前半戦はエースの則本昂大を欠いた戦いだったのに…」(在京球団スタッフ)

 その仕掛け人は、GMの石井一久氏(46)。「野球観の違い」と言われてもピンとこなかったが、三木肇二軍監督の昇格人事で見えてきたものもある。それが楽天の“ヤクルト化”である。

 「’15年のヤクルト優勝は、当時、作戦担当だった三木新監督のサポートのおかげとされています。三木新監督は’95年のドラフト1位入団ですが、脚光を浴びたことはほとんどなく、その分、勉強した苦労人です」(ベテラン記者)

 また、“野村ID野球”を学んだ知性派でもある。

 「石井GMの本命は古田敦也氏だったようです。平石氏の解任と同じ頃、古田氏が出演するレギュラー番組が終了し、電撃就任も噂されましたが、解説者生活が長かった分、整理できない仕事もいくつかあり、今に至っています。石井GMは正捕手・古田によって、若い投手を牽引していくチームで育ちました。そういうチームを目指す上で、今後、長く正捕手を務めていける人材も育てていくつもりです。嶋基宏が弾き出されたのも、そのためでしょう」(同)

 あの強かったヤクルトを再現――。本命・古田氏を招聘するため、三木監督の登用は“ワンポイント・リリーフ”なのかもしれない。

 「一軍作戦コーチが野村克則氏、一軍打撃コーチが金森栄治氏、一軍投手コーチ(チーフ)が伊藤智仁氏。来季の楽天の主要コーチはヤクルト出身者ばかりです」(スポーツ紙記者)

 強い90年代のヤクルトを目指すのは悪くない。手っ取り早いのは、そのスタイルを構築した野村克也氏の招聘だろう。教え子がGM、監督、主要コーチになれば、再び「名誉監督」となる可能性も高い。

 阪神は“中日化”で楽天は“ヤクルト化”。来季の開幕が今から待ち遠しい。

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