-もう大切な人を、大切だった人にしないために- 恋人や夫婦間のパートナーシップを対話によって紐解くサービス「yadorigi」をリリース (3/5ページ)
さいごに、yadorigiのある未来の物語をすこしご紹介させてください。
【yadorigiのコンセプトストーリー】
夢の中で懐かしい人をみた。
「寒いから暖房つけて、」のあとに続けそうになった名前は、横で眠る人のそれではないと咄嗟に気づいて急ブレーキ。あぶないあぶない。一段とヒヤッとした。
顔も思い出せなくなってもう随分経つというのに。今更、夢に出てきやがって何の用だ。
はじめてあなたと会ったのは、桜の季節だったと記憶している。
夢だけ持って飛び込んだ知らない世界に胸を踊らせ、目に入るもの全てが新鮮だった時期。
あなたのことを自然と目で追うようになったのにもそう時間はかからなかったというのは認める。
はじめて話しかけてくれた時、激しすぎる心臓の動きを悟られまいと頑なな態度を取ってしまった。
なのに「ん、最初に声かけてくれたのそっちじゃなかったっけ?」と付き合ってすぐにあっけらかんと言われてしまった時といったら。ずるずる後悔してたんだけどな。
ギンギンと降り注ぐ日差しの中でも、あなたとは暑さを物ともせず手をつないだ。
海に行って幼子に返って遊び、「ゆっくり食べなよ」というアドバイスを無視してかき氷を一気にかき込んで悶えた。ばか、とあなたは笑った。
家の近くのお祭りの最後に打ち上がったささやかな花火を見ながら、気づけばまた手をつないだ。
互いの間に流れるみずみずしい気持ちがずっとふたりをつないでくれると信じていたあの頃。
色んな季節を何度も一緒に過ごしていく中で、夢や仕事、治らない癖やお金、感性や価値観の違い、親とか家族とか色んなものがふたりの間に流れていたみずみずしさをみるみる枯れさせてしまった。
カフェで「もう無理かもね、」と切り出したのはどっちからだったっけ。