天才テリー伊藤対談「似ているかどうかより新しさに挑戦」(3) (1/2ページ)
テリー そういう状況からブレイクのきっかけをつかんだのは何だったの。
神奈月 29歳の時に「ものまねバトル」(現在は「ものまねグランプリ」)のオーディションに受かったことです。「スポーツ系のものまねをやれる人がいないから、どんどんやってよ」とディレクターに言われたので、長嶋茂雄さんや長州力さん、馳浩さんと、全国区の番組でいろいろやらせてもらえたことから、なんとなく世間に知れ渡っていった感じです。
テリー 「ものまねグランプリ」、毎年スケールが大きくなっていくじゃないですか。ネタ作りは大変でしょう。
神奈月 いや、もうメチャクチャ大変ですね。出演の年数が長いほどハードルは上がっていくじゃないですか。去年テリーさんが審査員を務めていただいたトーナメントでは優勝できて、負けなしのチャンピオンでいられたんですが、年が明けるとまた予選からやり直すんですよ。
テリー え、いわゆるシード枠はないんだ?
神奈月 また平社員からスタートです(苦笑)。もっともコロッケさんなんかも一緒の立場ですから、文句も言えませんけれど。
テリー そこまでガチの勝負なんだ。そして、新たな才能もどんどん出てくるし。
神奈月 そうなんですよ、やっぱりみんな、新しいものが好きだから。
テリー 今や神奈月さんはものまね界の横綱なわけでしょう。そういう状況にはどう対処していくの。
神奈月 前は自分の得意なネタに少し新しい要素を入れていく、という感じだったんですが、ここ5年くらいは自分を守らないで新しいもの、他の人がやらないことにチャレンジしていこう、と。似てる、似てないは別として、過去を切り捨てて新しい感じでいかないとダメなんだ、という姿勢で臨んでいます。
テリー さすがの貫禄だ。