「リバプール移籍」の南野拓実は活躍できる?プレミアリーグで苦しんだ日本人(2) (2/2ページ)
翌シーズンも素晴らしいパフォーマンスを披露し、ドムトルントに在籍した2シーズンで49試合の出場と21ゴールという非の打ちどころがない戦績を残した香川は、2012年夏、20億円を超える移籍金でマンチェスター・ユナイテッドへと乗り込んだ。
4000万円の育成補償費でチームに香川を加えたドルトムントからすれば、わずか2年で20億円にまで市場価値を高騰させたことになるが、マンチェスターの地へ降り立った香川のキャリアはここから急降下を辿ることになる。
「加入1年目には欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメントの大一番、レアル・マドリードとの試合でも先発起用されるほどの信頼を獲得し、リーグ戦ではハットトリックを達成するパフォーマンスを披露しましたが、香川の能力をかっていた当時の指揮官アレックス・ファーガソン氏がシーズン終了後に退任を決意。これが契機となり、香川のチーム内での立場はガラリと変わってしまいました。もちろん香川自身が限られたチャンスの中で結果を残せなかったことや、チームにワールドクラスのプレーヤーが多く在籍していた事情もありますが、一時は守備的MFのポジションで起用を試されるなど、完全に不遇の時間を過ごしたと言えますね」(スポーツライター)
W杯で世界を相手に活躍した稲本や中田、そしてドイツにおける最高評価を得ていた香川ですら、涙を飲んだプレミアリーグの舞台。南野が契約したリバプールでは、そんな彼らが在籍したどのクラブよりもハイレベルな争いが展開されており、指揮官の要求も突出して高い。
“南野ならやれる“。そんなサポーターの願いを一体どこまで叶えてくれるだろうか?
(木村慎吾)