本好きのリビドー (3/3ページ)
だから、わざわざ文章にするネタがないんです。だったら、むしろ、何もないことを面白おかしく書いたほうが意味あるんじゃないかと考えました。もともと、文章はネタかツイッターくらいしか書いたことがないですし、本だって漫画しか読んでません。今さら変に格好つけるよりも、日常を淡々と切り取って見ようと考えました。ただ、ネタと同じように“しゃべりのリズム”だけは崩さないように気をつけましたね。
――実際に作家をやってみて、芸人との違いを感じましたか?
岩井 テレビは大勢の人間が関係していますから、自分の好き勝手はできません。よく目立とうとして長くしゃべる芸人がいますが「お前がそんなに時間を使うな!」っていつも思ってます。
でも、本ならどんなに長く書こうが、つまらなかろうが「嫌なら買わなくて結構」ですからね。まぁ、売れなくても出版社が困るだけですし(笑)。あとは、待遇の違いを感じますね。芸人って下手に出て仕事をもらうことも多いですし、テレビでは「所詮、芸人だから」と蔑まされることがありますが、作家は「先生」と呼ばれるんですよ。いつも持ち上げてくれるし、いい気分になれるのはうれしい点です。もっとも、俺自身は自分が書くことで、作家の地位を下げてやろうと考えてますけどね(笑)。
――でも、売上は絶好調ですね。アピールする点はありますか?
岩井 まだ読んでいない方は前書きと後書きだけでも読んでみてほしいですね。その部分だけでも岩井がどんな人間かがよく分かると思います。読めば絶対に買いたくなるハズです(笑)。
(聞き手/程原ケン)
岩井勇気(いわい・ゆうき)
1986年埼玉県生まれ。幼稚園からの幼馴染だった澤部佑と’05年に「ハライチ」を結成、注目を浴びる。ボケ担当でネタも作っている。アニメと猫が大好き。特技はピアノ。本作が初めての著書になる。