つい「ネットで答えを探してしまう」恋愛は「すごくいい恋愛」
大手チェーン店の居酒屋でバイトをしている女子に話を聞くと「大手はマニュアルがあるから働きやすい」と言います。マニュアルがない個人経営の居酒屋でバイトをしたら「なにをしたらいいのかわからない」のだそうです。
こういう傾向は恋愛においても言えるようで、マニュアルなき恋愛は「やりづらい」のだとか。
そういう女子たちに対してオトナたちは「恋愛にマニュアルなんてないし、マニュアルどおりの恋なんてロクなものじゃない」と言っていたりもしますが、なかなかどうして、マニュアルをつい探してしまう恋は「いい恋」です。
恋愛においてマニュアルを求める、つまり「正解」を求めるというのは、要するに相手を本当は見ていないということです。見ているようで、じつのところ見ていない(見ることができていない)ということです。
相手をちゃんと見ていると、次に自分がどう動けば(どういう発言をすれば)相手が満足するのか・・・・・・恋が進展するのか、だいたい読めてきます。
要するに「人を見る」眼が養われてきたら、マニュアルがなくとも恋を楽しむことができます。「恋愛にマニュアルなんてないし、マニュアルどおりの恋なんてロクなもんじゃない」と言っているオトナたちの腹の中って、だいたいこんなかんじです。
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でも、男子はともかく女子は積極的に恋のハウツーに関する記事をネットで探して読んでいると思います(いつもありがとうございます)。
そこにはきっと「自分がよくわかっていない男という生き物の考え方や行動パターンを知りたい/自分がよくわかっていない恋というもののドライブテクニックを身につけたい」という気持ちがあるはずでしょう。
つまり自分が「なにを知らないのか」を「知っている」ということでしょう。
恋愛というものは、いつの時代も、自分で問いを作って、その答えを自分で探すことの連続です。
だからググったら答えが出てくることに関しては、もっともっと積極的にググってみて、そこに出ているマニュアルどおりにやってみるといいと思います。
で、恋愛における本当の大問題はそこから先にあります。ググって「傾向」はわかっても、自分のケースに100%フィットする「答え」は出てこない・・・・・・こういうのが、本当の恋愛における大問題であるはずです。
そういう答えはどうやって導き出すのか?こちらも答えは簡単で、さらにキーワードを増やして詳細にググってしまえばいいのです。
ググっても答えが出てこないとなると、ふつう人は真剣にその答えを導き出そうとして考えると思います。考えているうちに頭の中で今まで湧いてこなかったワードが生まれると思います。
インターネットは「言葉」でしか検索できないわけですから(画像検索で恋のハウツーをググる人って、ほぼいないでしょう?)、恋の大問題について、今まで頭の中になかったワードが思いつけばしめたものです。
そのワードでググったら、これまで見たこともない恋のマニュアルをネットで見つけることができたりもします。
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ついネットで答えを探してしまう恋は、すごくいい恋です。それだけあなたが真剣に恋愛しているという意味において、すごくいい恋なのです。「恋愛にマニュアルなんか・・・・・・」と言っているオトナたちはきっといつもワンパターンのキーワードでしかググっていないわけです。
つまりマニュアルを欲しがっている女子たちのほうが、ITリテラシーはもとより恋のリテラシーが高いということです。(ひとみしょう/ライター)
(ハウコレ編集部)