職場の人間関係改善のキーワード「認識スタイル」とは何か? (3/3ページ)

新刊JP

――マネジメント側に向けて書かれた本なんですか?

飯塚:かならずしもそういうことではありませんが、マネジメントにも有効です。私はコンサルタントとして管理職向けの研修をやっているのですが、人材育成についての悩みはすごく多いんですね。育てないといけないのはわかっていて、そのための勉強もしているんだけど、うまくいっていないという。

こういう研修の場でも、この本で書いたようなiWAMの考え方を使っています。たとえばiWAMで分類される認識スタイルに「全体型」という全体を俯瞰したり物事を大局的にとらえるのに長けた認識スタイルがあるのですが、この部分が強すぎる上司は部下個々人の状況を掴むのが苦手だったりするんです。それで部下からすると「あの人は自分のことをわかってくれない」となってしまいやすい。

この「全体型」の対になっているのが「詳細型」という認識スタイルです。こちらは個々の状態であったり、物事の細かなところに気づくのは上手なのですが、やるべきことの優先順位づけが苦手だったりします。

これはどちらが良くてどちらが悪いということではなくて、人それぞれが物事を認識する時の「クセ」のようなものです。それがいい方面に出ることもあれば、悪く出ることもあります。

先ほどお話したようにiWAMでは、こうした「クセ」が定量的にわかるので、もし今自分の認識スタイルが仕事で悪い方向に出ているのなら、改善するための具体的な行動がとりやすいんです。今回の本も、自分の認識のクセを把握して、改善するところは改善していくというふうに使えるはずですし、部下のクセを把握してチーム作りに生かすこともできます。

――部下やチームメンバーのモチベーションを高めることの難しさも、マネジメントに関わる人は苦慮しているところだと思います。

飯塚:そこについてこの本が直接的に使えるのは言葉がけでしょうね。一人一人モチベーションになる言葉は違うはずですが、誰にどんな言葉が効果的かは、認識スタイルを知ることである程度わかります。

たとえば「現在重視型」という、過去現在未来という時間の流れの中で「現在」を特に重視する認識スタイルがあるのですが、この傾向が強い人に未来や過去の話をしてもあまり響きません。「今、何をすべきか」という観点から言葉がけをするのが効果的なんです。逆に未来を重視する認識スタイルの人に「今、何をすべきか」という言葉がけをしても効果的ではありません。

(後編につづく)

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