脳に直接信号を送る「視覚インプラント」で6年ぶりに光を取り戻した女性(スペイン研究) (4/5ページ)

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だが、現在のユタ・アレイには欠点もある。それはインプラントした状態で電極や脳がどの程度持つのか不明なことで、ゴメスさんから6ヶ月でインプラントが除去された理由もこれだ(なお彼女に後遺症はないとのこと)。
フェルナンデス博士によると、免疫系が電極に攻撃を仕掛け、周囲の組織に傷ができるほか、体を動かしたときに電極がしなることも問題だという。
動物実験の結果から推測すると、現在のインプラントの耐用期間は2、3年で、長く見積もっても10年は持たないだろうという。だが、いくつか改良を施すことで数十年は耐用期間を延ばせる見込みはあるようだ。
また、現在は配線で電力を供給しているインプラントを、最終的にはワイヤレスで作動するようにしなくてはならない。
・将来的には60×60ピクセルの解像度が可能
なおゴメスさんが試していたインプラントの最大解像度は10×10ピクセルだった。この場合、文字、ドアの枠、歩道といった基本的な形状なら認識することができる。
だが人の顔の輪郭はかなり複雑な形状だ。そこで、その補助として実験では画像認識ソフトが利用されていた。
ユタ・アレイは非常に小さく、消費する電力も少ないので、脳の各サイドに4~6個は取り付けられるだろうという。
そうなれば60×60ピクセルの解像度も実現可能であるそうだが、脳がこうした装置の負担にどの程度耐えられるのか、さらにはテレビ画面に匹敵するような視力が得られるのかどうかはまだよく分かっていない。
許されたならば使い続けたかった――
ゴメスさんはもし許されたならば、インプラントを使用し続けただろうと話している。そして改良版が登場したときは、真っ先に申し込むとも。