野村克也さん逝去…愛情秘話「猛妻・サッチーは怪速球投手だった…」 (3/3ページ)
そして、予想通りというべきか、
〈沙知代はまぎれもなくピッチャー。キャッチャーには絶対なれないタイプだ。おそらく本人もそれを自覚している。〉
と続く。しかし、そこからがノムさんが超一流たるゆえん。サッチーが投げるボールを自分は受けるだけだが、いろんなボールを投げてくるから実に面白い、と書いて、
〈コントロールが悪いから、暴投も多い。ビーンボールまがいの球も平気で投げ込んでくる。それでも、ときに素晴らしいボールを投げることがある。百五十キロを超える快速球が私のミットに心地よく吸い込まれる。ひょっとすると、そんな素晴らしいボールに私は惚れたのかもしれない〉
「野球人として、これ以上ない愛の表現ですよ。野球でキャッチャーは女房役、と言われますが、野村夫妻では夫のノムさんが女房役を務めていた。誰にもうかがいしれない愛情があったんです」(ベテラン野球記者)
いまごろ天国で、野村監督と沙知代夫人はボールを交わしているのだろうか。心から、ご冥福をお祈りいたします。