戦場で生まれた絆!奥州征伐で抜け駆けした鎌倉武士の縁談エピソード【下】 (2/4ページ)

Japaaan

戦友・藤澤次郎清近の窮地を助ける

さて、朝霧の中を進んでいた行光ですが、その前方で取っ組み合いの格闘をしている二人の武士がいました。

「へぇ、おまんとうぁ何やってるでぇ?(お前たちは何をしているのか)」

どう見ても殺し合いなのは一目瞭然ですが、とりあえず誰かを確認したかったようです。切羽詰まった声が答えるには、

清近、絶体絶命のピンチ!(イメージ)。

「そん声は小次郎け(その声は小次郎か)!俺だ、次郎だ、藤澤次郎だ!」

……と言うことは、戦っているのは奥州勢(清近の声を聞いて手を緩めないため、少なくとも味方ではない)。誰であろうと、とりあえず殺しておいて損はなさそうです。

「ほうけ次郎け、今行かだぁ(そうか次郎か、今行くぞ)!」

かくして二人がかりでその敵を殺し(卑怯?知るもんですか。どんな手を使って何人がかりだろうが、とかく戦は勝ってこそ、生き延びてこそ)、首級は清近にやりました。行光には、既に伴藤八の大将首がありましたから。

「あぁ助かったわい……小次郎よ、此度は命ばかりか手柄まで……誠に忝(かたじけね)ぇ」

「あにょう(何を)他人行儀なこん(事を)。いいさよー、俺とお前の仲じゃんねー」

とりあえず敵がやって来ない、安全な所まで引き上げてきた二人は、馬の鞍にぶら下げた斬(と)りたて新鮮な生首から流れる血の滴を眺めつつ、互いの無事を喜びました。

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