小型ビッグバンとビッグクランチを駆使して光速を超える!? 実現可能なワープ航法が科学者たちの間で話題に (3/4ページ)

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 先述したアグニュー氏によれば、この発見は、巨大な重力場が存在すると時空が歪んで曲がることを経験的に示したもので、時空の拡大・収縮を利用したアルクビエレ・ドライブ理論に関連する最近ではもっとも重要な進展の1つであるそうだ。


・ワープ航法実現に立ちはだかる最大の障壁

 一方で、最大の障壁はエネルギーだとアグニュー氏は考えている。電磁場や質量といった形をとる高エネルギーによって、時空が湾曲することなら知られているが、そのためのエネルギー量は半端なものではない。

 アルクビエレ・ドライブを実現するには、正のエネルギーだけでなく、負のエネルギーまでが必要だ。負のエネルギーを生み出すには仮説上の粒子であるエキゾチック物質を利用するしかなく、しかもそのための質量はなんと木星に相当すると試算されている。

 現実には、木星並みのエキゾチック物質を確保するなど無理難題であって、この点についてはより現実的なエネルギー量に落とし込めるような理論的進展が必要になるだろう。

 それでも当初の想定に比べれば、ずいぶんと楽にはなっている。というのも、同理論が登場した頃の試算では、必要になるエネルギーは宇宙全体の質量に匹敵するとされていたのだ。

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Genty from Pixabay

・歴史上の偉大な発明と同じく、茨の道を突破することができるか?

 アグニュー氏の考えでは、アルクビエレ・ドライブを完成させる鍵を握るのは、量子理論とメタマテリアルであるという。また技術的には、超電導体、干渉計、磁力発生器の開発が不可欠であるそうだ。

 そして、当然ながら資金も確保しなければならない。こちらは無から湧き上がってくるアイデアとは違って、研究者にとってはいつも悩みのタネだ。
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