恐怖心の感染力は新型コロナウイルスよりも強力。不安が人から人へと急速に広がる理由 (3/5ページ)

カラパイア

だが、異なるグループや種からの恐怖を感じられないわけではない。

 多くの動物は、進化を通じて、自分とは違う種の動物が発した警戒音を認識する能力を獲得している。たとえば、鳥の鳴き声を聞いた多くの動物が、防御反応を示すことが知られている。


・無意識の反応であるために制御は困難

 恐怖の伝染は、本人の意思とは勝手に、無意識に起こるので、それをコントロールするのは容易ではない。

 コンサートやスポーツの試合などで集団パニックが起きるのもそうしたわけだ。誰かが銃声を聞いたと思い込んだなどして、群衆の中で恐怖が芽生えてしまうと、本当に銃声が鳴ったのかどうか確かめる術や余裕などない。

 そうなるとレイヨウの群れのように、人は他人を信じるしかなくなる。恐怖が人から人へと伝搬し、助かろうと誰もが逃げ出し始める。こうしたパニックの結果、悲劇が起きることもしばしばだ。

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Grandfailure/iStock

・情報システムが発達したがゆえの感染力の強さ

 恐怖が伝染するためには、物理的な接触は必要ない。メディアは不安を掻き立てるような画像や情報を報じているが、それだけで恐怖は十分広まる。

 サバンナのレイヨウなら、捕食者から安全な距離を取れればひとまず落ち着くこともできるが、ニュースの恐ろしい画像となるとそうもいかず、危険が差し迫っているかのような感覚はいつまでも消えることがない。

 ゆえに恐怖の伝染は、フェイスブックやツイッターのようなSNSを眺めていないときであっても、どんどんと拡大していく。

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