新型コロナ不況でも「絶対に損しない」生活防衛術!

新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となり、株価の大暴落や景気の大減速によって、世界恐慌の恐れが現実味を増してきた。
「円高が1円加速するごとに日本経済全体では数千億円の損失が出るとも言われています。さらに東京五輪延期が濃厚になってきました。五輪の経済効果として期待された約30兆円がブッ飛び、政府の自粛要請によって、すでに“コロナ倒産”に追い込まれる観光関連業者が後を絶たない。このまま事態が収束しなければ、コロナウイルスによる被害総額は50兆円に及びそうです」(経済誌ライター)
当然のことながら、読者の身の回りでも倒産と失業という負の連鎖は起こりえるわけだ。日本経済「50兆円」大崩壊から家族や自分の身を守るには、コツコツと、できることから実行していくしかない。
では、何をすればいいのか。未曽有の危機を前に、今からしておくべき「生活防衛術」を徹底取材した。『お金の得する情報400』(河出書房新社)などの著書で知られるファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏によると、まず実行すべきは“メインバンク”の見直しだという。
「メガバンクからネット銀行に切り替える手があります。たとえば毎月の家賃振込。メガバンクでしたら、1回440円の手数料がかかり、年間12回で5280円になってしまいます。ところが、ネット銀行の場合、一定条件を満たせば、無料のところが多いんです」
年間5000円超の節約にしかならない、と侮ることなかれ。大手銀行からネット銀行に切り替えるメリットは、他にもある。
「金利です。メガバンクでは1年定期0.01%が一般的なところ、あおぞら銀行のネット支店やオリックスは0.2%、地方銀行のネット支店でキャンペーン期間だと0.3%の金利がつきます。実にメガバンクの30倍に相当するわけです」(前同)
次いで見直すべきは住宅ローン。10年以上前に住宅を買い、そのまま継続している人はいないだろうか。
「今は低金利の時代。安い金利の住宅ローンへ借り換えしたほうが得になる人が多いです。ローンを借り換える際には手数料がかかりますが、将来的にみると、数百万円単位で得をすることもあります」(同)
なにより毎月の支払いが少なくてすみ、その分を生活費へ回せるのが強み。どのぐらい安くなるか、ネットで試算も可能だというから、今回ばかりは重い腰を上げたほうがよさそうだ。
■医療保険、携帯電話の乗り換え…工夫はたくさん
もし医療保険に加入していたら、思い切って解約するのも、生活防衛の大きな方法だ。
「健康保険制度のおかげで日本国民は、かかった医療費の3割負担ですみますし、高齢者の場合、負担が1割から2割でいいケースもあります。さらに、高額療養費制度を使えば、高額の手術を受け、入院したとしても、70歳未満で一般的な年収であれば、月額約9万円くらいしか負担しなくてもいいことになっています。必要のない医療保険をカットするだけで月2万円ほど浮くこともあります」(同)
自営業者の場合、逆に加入しておいたほうがいいのは小規模企業共済。いわば、フリーランスのための退職金制度だ。「中小企業基盤整備機構」が運営し、月々の掛け金は1000円から7万円。掛金はすべて所得控除の対象となり、支払った税金の一部を取り戻せる。さらに、掛金納付期間に応じた貸付制度も利用できるため、“コロナ休業”に追い込まれた場合、貸付制度で当座の苦境を乗り越えられる。
さて、ここからは公共料金などをできるだけ安くすませる技を紹介していこう。
携帯電話をNTTドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアから、UQモバイルなどの格安携帯へ乗り換えることは、今や生活防衛の基本だ。家族4人で切り替えたケースでは、毎月の通信費が1万5000円ほど節約できるが、他にもある。
固定電話から携帯電話へかけると、最大1分43円かかるが、かける番号の前に「0033」をつけると18円ですむ。つまり通話料が半分以下になる計算だ。
さらに固定電話代を安くする方法としてはIP電話に変えること。基本料金も通話料金も一般加入電話より大幅安となる。
この他の公共料金では、「電気代をまだ口座振替にしていない人は、すぐ切り替えるべきです。東京電力なら1か月ごとに50円(税抜)お得になります。わずかな金額ですが、いったん変更すればずっと続きますし、コンビニなどに支払いに行く手間も省けます」(同)という。
公共料金ではないが、毎月の維持費に3万〜5万円かかるマイカーを売り、必要なときだけ使用料を払えばいいカーシェアリングに切り替えると効果は絶大。
逆に、必要なくなったマイカーの駐車スペースをカーシェアリング会社に貸し出すことで、賃料まで稼げるから、一挙両得なのだ。
この続きは、現在発売中の『週刊大衆』4月6日号で。