薬の処方に影響?製薬会社が医師に行う「弁当接待」とは (1/2ページ)
体調不良やケガなどで病院にかかると処方される薬。
あの薬がどのようにあなたに処方されるのか考えたことがあるだろうか?
「医師が自分の症状を診察して、合うと判断したから」
「自分の病気に対してよく使われる薬だから」
多くの人はこう考えるのではないか。
しかし、現在日本に存在する薬の数は約1万8000種類にも及ぶ。当然、同じ病気・同じ症状に向けた薬が重複することになる。あなたの症状に合う薬がかならずしも一種類ではないなかで、医師はどのようにあなたに処方する薬を決めているのだろうか?
現役医師・谷本哲也氏の『知ってはいけない薬のカラクリ』(小学館刊)は、処方薬にまつわるこの疑問に対して鋭く切り込んでいく。
処方薬の場合、薬を開発する製薬会社が一般消費者に広告を打つことは禁止されているため、製薬会社は直接薬の名前を出さず、その薬が使われる病気について「疾患啓発」という形で認知や理解を促すコマーシャルを行っている。
ただし、先述のように患者に出す処方薬を決めるのは医師だ。だから、製薬会社は医師に向けた販促活動を展開することになる。
その一つが医師をはじめとした医療従事者を集めて行われる、自社の薬についての説明会や、勉強会、講演会である。説明会の場合は医師らが昼食や夕食をとる時間を狙って病院で行われ、製薬会社のMR(医薬情報担当者)が30分程度で薬についての説明を行うのが基本的なパターンだという。講演会は、高級ホテルなどを利用し、大学教授や大病院の院長が登壇して講演を行う。ここでも単なる病気の解説だけではなく、その病気に使われる薬についても紹介されるわけだ。
説明会にしても講演会にしても、集まった医師らには「食事」がふるまわれる。説明会ならば「高級弁当」、ホテルでの講演会ならば「立食パーティー」といった具合である。これが、説明や講演の内容と同じくらい重要なのだ。