イカの模様はコトバだった?体色の変化でコミュニケーションをとるアメリカアオリイカ
海の中を泳いでいる時、多くのイカたちはその身体の表面の色を瞬時に変化させて、いろいろなパターンを描いている。
カリフォルニアの「モントレーベイ水族館研究所(MBARI)」では、そのパターンの意味するところについての研究をスタートさせたんだそうだ。
Decoding the secret language of Humboldt squid
「アメリカアオリイカ」は、別名「レッドデビル」とも呼ばれる大型のイカである。身体の表面の模様が目まぐるしく変わることで知られている。
この個体は上が暗くて下が明るいのがわかるかな?
こちらの個体はまだら模様に点滅している。
わかりにくいけど、目の周りだけが暗くなっている個体。
ちょっと遠いが、明暗が縦割りになっている個体。
イカが体色を変えるのは、保護色であったり擬態であったり、お互いにコミュニケーションをとっていたりなど、いろいろな理由が考えられてきた。模様のパターンだけでなく、変化させるスピードにも意味があるようだ。
今回のMBARIによる研究でわかってきたのは、仲間のイカが近くにいる時に激しい変化が起きるという点だ。狩りをするとき、お互いに模様のパターンを変えることで、「今からこの魚を襲うよ!」「邪魔しないで!」などといった、コミュニケーションをとっているのではないかと考えられている。
色が変わる仕組みについては、下の記事もぜひ参照してほしい。
「レッドデビル」の名にふさわしい、真っ赤な姿をした個体。
この投稿をInstagramで見るGabo Vlzqz(@gabovlzqz)がシェアした投稿 - 2020年 3月月24日午後1時47分PDT
こちらはダイバーが遭遇したアメリカアオリイカ。体色が激しく変化するのがご覧いただけると思う。
Red Devil Squid BITES diver | Deadly 60 | Earth Unplugged
このパターンの解読にはまだ時間がかかるのだろうけれど、もしかしたら未来のいつか、イカたちと意思の疎通ができる日が来るかもしれないね。
written by ruichan
※この記事はカラパイアの姉妹サイトマランダーから転送したものです。マランダーで前日一番人気の高かった記事を、後日カラパイアの紙面上で紹介しています。