炎の中から2匹の子猫を助け出した勇敢な消防犬、ニップの物語(アメリカ) (2/4ページ)
ニップは、猟犬とフラットブッシュテリアのミックス犬である
・子猫を救い出すもまた現場に戻り、もう1匹を救い出す
煙に巻かれそうになりながらも、4分後、ニップは一匹の子猫をくわえて地下から戻ってきた。そしてその子猫を隊長のジョン・プファンの足元に置くと、なにかを訴えるように吠え、また地下へと戻って行った。
再び姿を現したとき、ニップはもう一匹の子猫を口にくわえていた。
獣医はすぐにニックの火傷の状態を診ようとしたがそれを拒んだ。ニップは子猫たちを体を舐め、きれいにしてやり、その後子猫たちが消防士に保護されるのを見届けてから、やっと自分の治療を受けたという。
火傷の薬を塗ってもらった後もニップは仕事を続けようとしたそうだ。その後、現場から帰ってから、ニップは骨髄がたっぷりついた大きな骨をご褒美にもらった。
・ブルックリンの伝説となった消防犬ニップ
1929年の冬の夜に迷い犬として消防署にやってきて以来、ニップは10年間、203分署で活躍し続けた。
最初から、ニップは優れた消防犬としての資質を見せ、人間の消防士たちとともに訓練に励み、22メートルもの梯子をのぼることを覚えた。ニップの一番始めの任務は、消防車の鐘を鳴らして、警報に応えることだった。
特注の消防犬用コートを着て、消防署の梯子をのぼってみせるニップ
消防署で働いていた間、ニップは破損したガラスや落ちてきた瓦礫や熱湯などで、数えきれないほど負傷した。