著名人という理由で自殺は公表されるべきか?公表されるならそのタイミングは? (1/6ページ)

心に残る家族葬

著名人という理由で自殺は公表されるべきか?公表されるならそのタイミングは?

連日の新型コロナウィルス関連のニュースが続く中、若干目立たない格好になっているが、2年前の2018年3月7日、学校法人森友学園の小学校開校にまつわる疑惑が露見した後、大阪・豊中市の国有地売却問題の処理を担当していた財務省近畿財務局勤務の赤木俊夫さん(1963〜2018)が遺した、A4で7枚の手記とメモの全文が、『週刊文春』2020年3月26日号に掲載された。

■赤木さんが遺した手記とメモ、それが存在すること自体は割と早く知られていた

そこには、亡くなった赤木さんが生前繰り返し語っていたという、「最後は下っ端が責任を取らされる」の言葉通り、「すべて、(当時の)佐川(宣寿)理財局長の指示」によって、ひとりで担わされる格好になっていた、複数回に及ぶ不正、そして隠蔽主義に満ちた改ざんの内容・過程が詳細に記されていた。

更に「これまでのキャリア、大学すべて積み上げたものが消える怖さと、自身の愚かさ」「家内や、家内の家族・親戚の皆様にも迷惑をかけることが本当に苦しい」「まさに生き地獄」「家内にそのまま気持ちをぶつけて、彼女の心身を壊している自分は最低の生き物、人間失格」と書き残すほど、精神的に追い詰められていた赤木さんの「選択」は実に痛ましいことだが、赤木さんの自殺という事実のみならず、「決裁文書の改竄に関わる『メモ』」、「遺書のようなメモ」が遺されていたことは、その死からあまり時が経たないうちに、マスコミ各社に報じられていた。

■そして自殺してから2年の時を経て公開された赤木さんの手記とメモ

あれから2年。赤木さんの三回忌の法要が無事に終わった後、それまではそれらの公開を控えていた赤城さんの奥さんだったが、その間の財務省と近畿財務局の態度は、誠意からは程遠いものだった。しかも赤木さんを死に追いやった人々は、赤木さんの仏壇の前で謝罪し、「真実」を説明しようとはしない。そうしたことから奥さんは「真相を知るには裁判しかない」として、佐川前理財局長と法廷で対峙することで、謝罪を求め、赤木さんが何故、自殺に追い込まれなければならなかったのか、その原因と経過を明らかにする。そして二度と、公文書の改ざんが行われないようにするということだ。

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