監視カメラを味見?イエローストーン国立公園に導入されたオオカミたちの今(アメリカ) (2/2ページ)
・こりゃなんだ?カメラ目線の2頭のオオカミ
森の中の雪道を歩く途中でカメラに気づいたオオカミ1
なんだこれ?と不思議そうに近寄って来ると…
大胆にもカメラの味をチェック!
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すると後続のオオカミ2がやってきて
「何やってんの?」とでもいうようにのぞきこんでた
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その後ろにもオオカミらしい姿がちらっと見えるあたり、彼らは群れの一部なのだろう。みんなでおいしい獲物をさがしていたのかな?
・今では94頭も!歴史に残る保護成功例か
1978年に絶滅とみなされて以降、オオカミが消えてしまったイエローストーン国立公園では彼らの捕食対象だった動物が極端に増え、その動物が餌にする動物の激減や植物への食害の深刻化などに悩まされた。
だが1995年の再導入後、順調に増えたオオカミのおかげで公園に生物多様性がもたらされた。
なお導入にあたってはアメリカの非営利の自然保護団体が設立した「オオカミ補償基金」により、オオカミによる家畜の被害を牧場主に補償する制度が取り入れられている。
公園では今年初めにおよそ94頭のオオカミから成る8つの群れが確認されており、周辺地域にも数百頭のオオカミが生息しているという。この結果は歴史に残る保護成功例の一つになりそうだ。
To commemorate #25YearsOfWolves in Yellowstone, we’ll be broadcasting on Facebook live each Tuesday in March to share what we’ve learned and answer your questions. On 3/24/20, at 11am MST, we’ll discuss the global impact of the Yellowstone wolf reintroduction. #TuesdayThoughts pic.twitter.com/LeLyeNCqBk
— yellowstonenps (@YellowstoneNPS) February 18, 2020
・人間が生態系におよぼす影響の深刻さ
多くの人が知るように、オオカミの激減には人間が深くかかわっている。公園によるとロッキー山脈北部のオオカミの約80%が人間に関わる死因で死亡しているという。人間が生態系におよぼす影響は私たちが思っている以上に深刻だ。
本来の住処に帰ってきたオオカミの群れ。その姿はオオカミや自然を愛する人々に歓喜をもたらしている。
なお、再導入から25年目を迎えたイエローストーン国立公園は、今年3月から4月2日にかけて専門家が語った公園のオオカミに関するストーリーの映像(英語:全5回)をFacebook上で公開中。
興味がある人はtwitterのハッシュタグ #25YearsOfWolvesをのぞいてみよう。
その他、広大な保護区で暮らすオオカミや他の野生動物の近況を知りたい人はイエローストーン国立公園のFacebookアカウントをチェックだ。
written by D/ edited by parumo