死者爆増の欧州で変異、凶暴化…コロナウイルス「L型」日本上陸の悪夢 (2/2ページ)

Asagei Biz

50人以上、11都道府県と、みるみる感染の輪を広げているのです」

 くしくも広島、大阪の大学生も、卒業旅行の帰国後にコロナを発症。こうしたケースが続発しているのだが、まだまだ氷山の一角にすぎない。「人とモノ」の移動がグローバルになった世界では国を問わず、同様の現象が報告されているのだ。テレビ局外信部記者が説明する。

「実は、若者がクラスター感染を引き起こしているのは日本だけではない。米・テキサスでは学生70人が春休みを利用し、航空機をチャーターしてメキシコへ渡航。帰国後に半数以上の44人の感染が確認されています。折しもトランプ政権の下、10人以上の密集回避や不要不急の旅行などの自粛が促されていただけに、学生の責任を問う社会問題となっています」

 今やアメリカが中国を抜いて世界最大の感染国へ。もはやその猛威は、まったく別の「殺人ウイルス」へと凶暴化しているかのようだ。外信部記者が続ける。

「3月初旬、中国の研究チームによりコロナウイルスが2種類あるとする注目すべき報告が出されているのです。その報告書によれば、一つがコロナウイルスの感染源とされるコウモリの遺伝子に近い『S型』、もう一つがより新しく進行性のある『L型』だというのです。そして、このL型がイタリアやスペインなど欧州で多く検出されているのです」

 実は、S型とL型の致死率の差は研究結果がまだ出ているわけではない。それでもL型の感染力がより強いことから、患者も死者の数も激増する可能性が高いというのだ。このL型コロナに関し、感染症専門医が詳述する。

「コロナウイルスは変異しやすく、感染者が爆発的に増え、ウイルスが増殖を繰り返すほど変異が起きやすくなるのです。欧州ではこのL型が猛威を振るい、死屍累々の犠牲者を出している。一方、中国により近い韓国や日本では、不思議と被害が抑えられている。当初、武漢発のウイルスもL型でしたが、欧州などでの感染爆発を経ながら、より殺傷力を増していった可能性が高いのです」

 つまり、同じ新型ウイルスでも、これまでより凶暴なコロナウイルスと対峙しなければいけない時期にさしかかっているというのだ。

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