人気建築家が考える、これからの住宅に求められる機能とは (4/4ページ)

新刊JP

皆さんに私がお勧めしたいのは、リフォームでも2000年の耐震基準で考えた上で、建築基準法の1.5倍以上の余力を持った耐震設計とすることです。

また新築の場合は「壁量計算」ではなく「許容応力度計算」という構造設計方法で設計した上で、耐震等級3相当の性能を確保することを強くお勧めします。住宅は、大切なご家族を守るシェルターですから、ぜひ実行して頂きたいと思います。

――東日本大震災の後、耐震意識が上がっていると思っていたのですが、そうではないのですね。

本間:確かに、以前よりは目が行くようになっている部分はあると思いますが、結局は建築基準法をクリアすればいいと思っている人が建て主側だけではなく、プロの中にもいるんです。

法律は最低限を示しているに過ぎないので、基準をクリアしているだけでは全く安心できません。そこを知らない方が多いですね。

――公式ページから出演されている中国のリフォーム番組を拝見しました。少し脇道に逸れますが中国の住宅事情についてもお聞きしたいです。

本間:上海や北京など中国の大都市圏では、一部の富裕層を除いてはマンションなどの集合住宅形式に住んでいるご家族がほとんどです。マンション建設については、建築の本体部分(スケルトン)を建築士が設計し、内装(インフィル)は別のインテリアデザイナーが設計を行うのが一般的です。日本のように建築士が内装を設計するケースはとても稀です。

また中国は急激な経済発展によって生活がどんどん豊かになってきており、住宅に対するニーズも急激に変化しています。日本の文化や生活スタイルを好む中国人も増えており、畳の出荷総数は日本よりも多いほどです。さらに建材の安全性や機能性・耐久性なども、日本と同様のニーズが増えてきているように感じています。

特に日本製の建材や設備機器を用いた住宅を日本人の設計者に依頼したいと考えている中国のご家族は富裕層を中心に年々増え続けています。日本人も中国人も同じ東アジアに暮らす民族ですから、住まいに対する価値観も必然的に近づいているのだと思います。

――本書をどのような方に読んでほしいとお考えですか?

本間:やはり住宅や施設などの建設を考えている建て主さんに読んで頂きたいです。きっと、「こんな方法もあったのか」と新たな気づきを得て頂けると確信しています。

CM分離発注方式は新築やリフォームなど様々な工事に対応できますし、様々な用途の建設が可能です。一方で、特有のリスクもあります。リスクの部分は本書に詳しく書いていますので、ぜひ手に取って読んで頂けたら嬉しく思います。

またCM分離発注方式に興味のある建築士の方にも読んで頂きたいと思っています。私が使用している業務書式や業務手順なども可能な範囲で公開させて頂きましたので、非常に参考になると考えています。分割工事請負契約約款や建物補償制度などCM分離発注方式に欠かせないものが見えてくると思います。

(了)

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