生きるために酸素を必要としない多細胞生物が初めて発見される(イスラエル研究) (2/5ページ)

ミトコンドリアの電子顕微鏡写真 image by:wikimedia commons
・多細胞生物は酸素なしで生きていけるか?
今、人体の中にある赤血球を除くあらゆる細胞には、大量のミトコンドリアが含まれており、呼吸に欠かせない役割を果たしている。
その役割は、酸素を分解して「アデノシン三リン酸」という分子を作ることだ。多細胞生物はこれを利用して細胞を機能させている。ゆえに「生体のエネルギー通貨」と呼ばれることもある、生物にとっては重要な物質だ。
生物の中には、酸素が乏しい環境に適応したものもいる。たとえば一部の単細胞生物は、ミトコンドリアが関係する細胞小器官を酸素を使わない代謝(嫌気的代謝)のために進化させた。
だが、同じことを多細胞生物もできるかどうかについては、ちょっとした争点であった。
それもテルアビブ大学(イスラエル)の研究者が、「ヘネガヤ・サルミニコラ(Henneguya salminicola)」という寄生虫を発見したことで決着したようだ。