テリー伊藤×花田虎上《オフレコ厳禁対談》「親父に灰皿でぶん殴られた」 (3/4ページ)
でも花田さんは人格者だから、そんな時でもあんまりクサらなかったんじゃないですか。
花田 いえいえ、もともとは東京・杉並のやんちゃ坊主ですから(笑)。だからむしろ、「家族愛に囲まれたエリート力士」みたいなイメージを持たれていたほうがキツかったですね。
テリー それは意外だな。僕、お父さんの先代貴ノ花さんは同い年なんだけど、憧れのスーパーヒーローだったから。しかも、お母さんも美人でしょう。
花田 いえ、うちの母は妖怪ですよ(苦笑)。自粛ムードになりかけた時期に、体を動かすのが大好きで「ジムに行く」といって聞かなくて。諭すと「私を殺すつもりか」なんて言われちゃうので困っています。
テリー アハハハ、元気でいいことじゃないですか。
花田 父にしてもこの世界に入った以上は「親方」ですから、甘えることはできませんでしたしね。練習中はもちろん他の新弟子と同じ扱いですし、親父に張り手で殴られて全身ボッコボコでしたから。
テリー アハハハ、相手は張り手のプロだもんね。
花田 現役時代には、灰皿でぶん殴られたこともありますよ。しかも、会社の役員室に置いてあるような大理石の大きな灰皿で思いっ切り。
テリー えーっ! ヘタすると死んじゃうじゃないですか! 血まみれになったんじゃないですか。
花田 血が出ればよかったんですけれど、2回殴られても出なかったので、さすがに3回目は「まずい!」と思って、初めて親父の手をつかんで止めたんです。そして目を見て「次、死にますよ」と言ったら、我に返ったらしく、やめてくれました。
テリー なんでそこまで殴られるんですか。
花田 誰か1人を厳しく注意することで全員を引き締める、という社員教育の方法がありますよね、まさにその「1人」が僕だったわけです。