正義の行方は?一方の情報だけがSNSで拡散され、誹謗中傷や脅迫を受けた看護師女性のケース(イギリス) (5/6ページ)

カラパイア

患者を保護し、自身の職業を支持していただけなのです。

キンバリーさんが、口論の“一部”を捉えた動画をSNSでシェアすると、若くてかわいい女性が涙していたという一部の状況のみ判断したネットユーザーから、マリーナに大量の誹謗中傷が寄せられました。

死の脅迫だけではなく、マリーナに「NHS(国民保健サービス)で治療を拒否されればいい」とまで言う人がいたようで、呆れるばかりです。

マリーナは、キンバリーさんの後を付け回してなどいません。看護師のルールにのっとって、彼女に注意しようとしただけです。

マリーナは、誇りを持って職務に従事するナースであり教育者です。彼女のキンバリーさんへの指摘は正しいのです。

私たちが、毎週木曜に拍手を送るNHSヒーローのまさに1員という立場にいる女性を、一方からの断片的情報だけで非難するのは、全く持って恥ずべき事です。
 なお、4月2日に発行されたNHSイングランドの公式文書には、

仕事以外で医療従事者が制服を着用することが、コロナウイルスの感染リスクに繋がるという証拠はない。しかし、スタッフは公共の場では、制服をカバーするか、職場で着替えることを習慣づけることが望ましい

と記されてあるということだ。

 世界中のSNS上は、正義の名のもとに悪人探しが行われている。だがそもそも、「どこかに悪人がいる」という発想自体が危険なのかもしれない。

 双方の立場で見たら、どちらにも言い分はあるし、どっちに肩入れするかで事実の見え方が全然違ってくる。断片的、一方的な情報だけで第三者が判断できるものではない。真実は必ずしも1つではないし、誰も悪くないことだってある。

 人間は誰だって過ちを犯す。判断を誤る。叩けば埃が出る
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