地球の磁場が弱まる怪現象。2つに分裂する可能性も(ESA) (2/3ページ)
南大西洋異常帯のもっとも磁力が弱い部分は、ここ50年で2万4000ナノテスラから2万2000ナノテスラに低下し、さらに地球全体で見た場合も、過去2世紀で地磁気の強さが平均9%低下しているのだという。
とは言っても、現時点でそれほど警戒すべきことはなさそうだ。ESAによれば、今の段階でのもっとも大きな影響は、人工衛星や宇宙船に搭載されている機器の誤作動におおむね限られるとのこと。
そうした機器については、南アメリカや南大西洋上空を通過する際に、より多くの電荷粒子にさらされることもあるだろう。

South Atlantic Anomaly impact radiation
・地磁気の逆転は起きるのか?
南大西洋異常帯が分裂しつつある原因は謎に包まれている。
地球の地磁気は、外核内部に溜まっている溶けた鉄が移動することで電流が生じ、そこから発生していると考えられている。こうした地磁気は、一定期間に区切れば安定しているかのように見えるが、長いタイムスパンではまったくそうではない。
流動的であるばかりか、およそ数十万年に1度の周期で向きが逆になり、北極と南極が入れ替わることすらある(なお、地球の自転軸が反転する、いわゆる「ポールシフト」とは別物)。
ただし、地磁気逆転と現時点で南大西洋異常帯で観測されている現象とに関係があるのかどうかは分からない。