かつて火星に環があったことを示す新たな証拠が発見(米研究) (3/5ページ)
2017年の研究によれば、こうしたことは過去にも幾度か繰り返されてきた可能性があるという。

火星の第2衛星「ダイモス」image by:NASA
・環の存在がダイモスの軌道を傾けた
SETI協会(アメリカ)のマティヤ・クーク氏らの研究では、このプロセスがダイモスに与えた影響が分析された。
シミュレーションからは、現在の20倍の質量を持つ原始フォボスが外側へ移動し、火星の半径3.3個分の距離にあったダイモスと「軌道共鳴」(ある天体を公転する2つの天体が、互いの重力に影響されてその軌道が変化すること)を起こした場合、ダイモスの軌道は今日見られるようなわずかに傾いたものになることが判明した。
原始フォボスが潮汐の進化に逆らい外側へ移動するには、巨大な環との相互作用がなければならない。したがって、シミュレーションの結果が正しいとするならば、やはり火星にはかつて環があったということになる。
クーク氏によれば、ダイモスに傾斜が生じたのは39億年前の「後期重爆撃期」の後であるはずだという。
この時代、地球・火星・金星・水星などの岩石惑星には爆撃のように小惑星が衝突していた。