いじめられっ子の少女が奇跡を起こす物語。その慈愛に満ちた眼差しの意味とは? (2/2ページ)
エリは最初こそ困惑したものの、泣いている美和の顔を見て覚悟を決め、見事なソプラノで独唱パートを唄い上げたのである。そして、1年4組の合唱は見事最優秀賞に輝くのであった。
後日、美和はエリの家を訪ね、感謝の言葉を告げる。
そして、エリは美和を自分の部屋にあげて、「ある一枚の絵」を見せるのであった。
そこで美和が見た1枚の絵は、その後のエリたちが大人になるまで続いていく物語に大きな影響を及ぼすことになる。
エリが、なぜいじめられても平然とし、むしろいじめっ子たちを大きな愛で包もうとするのか。それを解き明かすヒントがその1枚の絵なのだ。
今、私たちは新型コロナ禍の中で、毎日を混乱しながら生きている。時に取り乱し、時に誰かに強い言葉を投げてしまうこともあるだろう。
しかし、いつでも心に「救い」を持っておくこと。自分の使命をしっかりと抱いていること。そうすれば、この異常事態も自分を律しながら前を向いていけるはずだ。
もちろんそれは簡単なことではない。
だが、『デ・ブ・チ』の主人公・神山エリの言葉を一つ一つ読んでいくことは、救いを得るための一つの手ではないだろうか。
(新刊JP編集部)