マスコミの「無銭飲食」を許すな!飲食店オーナーの苦言ツイートに称賛の声 (2/2ページ)

Asagei Biz

なぜなら、飲食代などの「取材費」とは別に、取材先に「謝礼」を支払うかどうかも媒体や編集者によって方針が異なるためだ。

 たとえば雑誌記者があるケースを明かすには……。

「私は雑誌記者を30年以上続けてきましたが、取材先に謝礼を支払ったことは今まで一度もありません。もちろん、メディアからの謝礼や出演料などで生計を立てている文化人や、芸能人の方にはお支払いしてもいいと思いますが、基本的に金銭の受諾が発生することはジャーナリズムの精神に反します。記者と取材先は常に対等の関係であるべきであって、もし謝礼を求めるのなら初めから取材を受けなければいいだけの話。それに取材を受ける側は、記事化することによって自身のPRにつながったり、世の中に広く訴えたいことがあったりするものですから、それが対価という考え方もできます」

 一方で、あるWEB系メディアの編集者はこう話す。

「現実問題として、他の媒体が謝礼を払っているのにうちだけ払わなければ、誰も取材を受けてくれなくなります。それにたとえば、謝礼額を5000円と明示しておけば、後々に金銭を巡ってトラブルになることもありませんし、最初から謝礼額に満足できない人は取材を断ってくるので、無駄な時間をかけずに効率よく仕事を回せます。そもそも取材時間をとってくれた対価として謝礼を支払うのは大人として当然のこと。飲食店が食材を仕入れるのと同じように、取材先が持つ情報(素材)を仕入れなければ書けない記事はたくさんあります。いいコンテンツを作るにはお金がかかるものです」

 マスコミと取材先との間に大きな隔たりが生まれやすい「取材費」と「謝礼」の問題。媒体ごとにグレーゾーンだった業界の“恥部”に、そろそろメスを入れるときがきたのかもしれない。

(道明寺さとし)

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