約3800年前の古代メソポタミア時代のレシピを大学教授が再現、そのお味は?(イギリス)
古代メソポタミアのレシピを再現 image credit:Bill Sutherland/Twitter
コロナによるロックダウン中は、家でパン作りやお菓子作りに精を出したという人も少なくないだろう。イギリスにおいては、何か月もの間スーパーの食品棚から粉類が消えた。
ケンブリッジ大学の保全生物学の教授も料理にチャレンジしたようだ。しかし、彼がトライしたのはそんじょそこらの料理ではない。
なんと、今から約3800年前の古代メソポタミア文明時代の最古のレシピを再現し、現世に送り出すという、壮大なロマンあふれる料理だったのだ。
・3770年前のバビロニア料理にチャレンジした大学教授
イギリスのケンブリッジ大学に所属するビル・サザーランド教授は、メソポタミア文明の真の専門家と呼ばれているモーディー・アル・ランド博士からレシピを聞き、ロックダウン中に当時の粘土板に記された古代レシピが翻訳された本『Ancient Mesopotamia Speaks』を購入し、料理にチャレンジした。
3770年前のバビロニア料理にトライにしてみることはきっと楽しいだろうと思いました。1時間ほど計画・準備をして、調理は2時間ほどかかりました。(サザーランド教授)
そして、出来上がった料理を自身のTwitterでシェアしたところ、予想以上の大反響を呼んだ。
I blame lockdown but for some reason decided to cook Babylonian meal from the recipe tablet on the right; at 1750 BCE are the oldest recipes existing. Seemed to go down OK "Best Mesopotamian meal I have eaten".
— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
A thread 1/6 pic.twitter.com/gqYMJopbxM
ロックダウン期間を利用して紀元前1750年のレシピにチャレンジしてみた。これは、現存する最も古いレシピだ。なかなかうまくできた。私が食べた中で最高のメソポタミアの食事といえるだろう。
・バビロニアの伝統的な4つの料理が完成
サザーランド教授によると、粘土板上のレシピは「炒める」という過程が省かれているなど驚くほど簡潔で困惑するほどだったため、時に勝手に推測して調理を進めなければならなかったようだ。
しかし、それでも全体的にはとても簡単なレシピだったという。「きっと、あなたがこの料理を提供されても、それほど奇妙には思わないでしょう」と話す教授。全てのレシピには、特に多くの長ネギや青ネギ、にんにく、コリアンダーを使用したのだとか。
とても楽しみながら調理したという古代の料理は4つで、子羊のシチュー、トュユー、アンワインディング、エラム風スープとそれぞれ料理名が付けられ、Twitterでシェアされた。
Stew of lamb. This was simple and delicious. Crumbled in a couple of barley cakes (made by daughter Tessa), which made a rich unctuous sauce. Crushed leek and garlic topping gave it an sharp edge 2/6 pic.twitter.com/5UlPUc2plF
— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
子羊のシチュー。これは作り方が簡単で、味も美味しかった。娘のテッサが作ってくれた大麦のケーキを入れて崩すと、濃厚なソースができた。トッピングに刻んでまぶしたネギとニンニクが、全体の風味を引き締めている。
Tuh'u. Thought this looked stunning and full of flavour. Think I should have cooked a bit longer to disintegrate more 3/6 pic.twitter.com/ZTJiQE1XWl
— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
トゥユー。これは見事に風味豊かな1品だった。もっと肉を柔らかくするためにもう少し長く煮込んだ方が良かったかも。
Unwinding. Saute leek and spring onion then baked with sourdough crumbs. Looks good but bit boring. 4/6 pic.twitter.com/526GzPT4Rf
— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
アンワインディング。長ネギと青ネギを使い、サワードウ粉をまぶして焼いたものだが、これはいまいち物足りなかったかな。
Elamite Broth. OK I cheated and used tomato sauce rather than sheep's blood. Peculiar but delicious thick flavoursome soup. 5/6 pic.twitter.com/aKGYk1vhH4
— Bill Sutherland (@Bill_Sutherland) June 28, 2020
エラム風スープ。羊の血を使ったスープだが、今回はトマトソースで代用した。濃厚で、独特の風味が美味しかった。
これらの投稿は、多くのユーザーにかなりの関心をもたらしたようで、中には「私も本を購入して早速チャレンジしてみる!」「羊の肉が苦手だから牛肉でやってみようかな」といったコメントが寄せられている。
・日本でも江戸時代の食事を再現!
一方日本では、中部大学人文学部コミュニケーション学科の社会学の博士号をもつ教員の「おうこうはん(@SUSHIwanghaofan)」さんが江戸時代の食事を再現して話題となっている。
いつも「江戸時代の食事がね」みたいなことを授業でしゃべってるんですけど、諸事情で自分でつくる必要がでてきてつくってみたんですよ。玄米2合はやべえっすね。豪華なときは、ちょっと魚がつきます(よけいに悲しみが出ますよね) pic.twitter.com/BiS9stqYdF
— おうこうはん (@SUSHIwanghaofan) July 2, 2020
おうこうはんさんによると、この江戸時代ごはんは、宮沢賢治「雨ニモマケズ」と、山尾美香さんの『今日も料理』、宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」のワンシーンなどから再現したそうだ。
江戸時代の料理のメインは主食となる玄米だそうで、その量はなんと2合、その玄米を食べるための漬物、汁物、塩などが並び、豪華なときは、ちょっとだけ魚がつくそうだ。
2合の玄米は迫力あるし、1食分食べきるだけで、相当顎が鍛えられそう。
written by Scarlet / edited by parumo
追記:(2020/07/07)本文を一部訂正して再送します。