「あんな奴とは思わなかった」・・・人の人を見る目はあてにならない? (3/4ページ)

新刊JP

会社側に人材要件モデルがないから、特性検査をして人の内面を測定しても、そこから先がない。そうするとどうなるかというと、特性検査の結果を見る時に、「ストレス耐性」でも「変革創造性」でも、「なんでも数値が高い方がいい」という考えになりがちなんです。

でも、たとえば「ストレス耐性」は、高ければ高いほどいいというものではありません。
ストレス耐性が高くなるほどタフで打たれ強い傾向が高まりますが、同時に人への配慮が欠けていき、「鈍感さ」が高まり、「事の重大さを認識できない傾向」も高まります。

逆にストレス耐性が低くなるほど、打たれ弱くなりますが、同時に繊細さが増していき、人の心の痛みを肌感覚で察知できる傾向や、気の利いた提案やクリエイティブな仕事に向く傾向が高まります。大勢の部下のやる気を引き出し、チームとしての成果創出を最大化できているマネージャーの多くはストレス耐性が高くはないという結果もレイル社では確認しています。

実際に自社において優秀な人財はどのような人財要件なのかを分析せずに、ストレス耐性は高い方が良いのだろうと根拠なく決めつけて特性検査の結果を見るという使い方は大きな間違いなのです。そして「点数が高い人を」という会社が、結果的にいい採用ができずに「特性検査なんて当たらない」と言い出してしまった。「それなら単なる学力テストの方が最低限のスクリーニングに使える」ということで学力系のテストに回帰しているのが現状です。

――ここまでのお話を踏まえると、今回の本を読むべきは、まず経営者ということになるのでしょうか。

須古:経営者もそうですし、戦略人事を名乗る人すべてに読んでいただきたいですね。「人事をコストセンターだと考えている経営者が多い」というお話がありましたが、本来、人事は「経営陣が立てた経営戦略を実現するために必要な人財を供給し続けること」がミッションで、経営を支える重要な部門です。このミッションに関わっていると思う人はぜひ読んでいただきたいですね。

――最後になりますが、人事や人財に悩む企業の経営者や人事担当者に向けてメッセージをお願いいたします。

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