イタリアで飼い猫が突如狂暴化。非常に稀なウイルスが検出され当局が注意勧告 (2/3ページ)

カラパイア

狂犬病ウイルスもその1つだ。

 食虫コウモリや食果実コウモリなどが媒介し、ウイルスは唾液に含まれている。それを宿したコウモリに噛まれたり、傷口を舐められたりしたときに感染する。

 「西コーカサス・コウモリ・リッサウイルス(WCBV)」が初めて発見されたのは、2002年のこと。コーカサス山脈西部に生息するユビナガコウモリから検出され、これまでその一例しか確認されていなかったという。


・感染経路は不明

 死亡した猫の飼い主宅付近には、コウモリのコロニーがあったそうだが、詳しい感染経路は不明だ。ただ基本的に、猫は昼も夜も自由に家を出入りできたらしい。

 また、その家ではほかにも猫1匹、子猫3匹、犬1匹が飼われているとのこと。今のところ、一緒に飼われていた子たちに感染した兆候は見られないそうだ。

 ちなみに一般的な狂犬病に関しても、イタリアでは2011年のキツネの事例を最後に感染例はなく、2013年には国内に狂犬病のウイルスはないと判断された。


・人間の感染事例はなし

 この事態を受けて、アレッサンドロ・ギネッリ市長は、ネコやイヌの飼い主に対して、ペットの様子に注意するよう発令。

 万が一、リッサウイルスの感染が疑われるようであれば、すぐに報告するよう求めている。人を噛んだり、麻痺の兆候が見られるネコ・イヌは、10日間の検疫にかけられることになる。

 またイタリア保健省は、情報を収集するため専門家による研究チームを発足させたそうだ。

 なお、WCBVが人間に感染した事例は報告されていない。

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