ジンベイザメの目は大量の歯に似たウロコで覆われていた(日本研究)

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ジンベイザメの目は大量の歯に似たウロコで覆われていた(日本研究)
ジンベイザメの目は大量の歯に似たウロコで覆われていた(日本研究)

ジンベエザメの目の秘密 /iStock

 世界最大の魚である「ジンベエザメ」は、サメという名前からは想像できないほど穏やかなヤツだ。

 熱帯・亜熱帯・温帯の海をゆったりと泳ぎながらプランクトンを食べるだけなので、サメと言っても、人間に危害を加える可能性はかなり低い。

 そんなのんびり屋の彼らになんだかクリーチャー的な特徴が発見された――それは眼球を覆う無数の歯である。正確には歯に見えるウロコである。

 どことなくスパイク状のまぶたを思わせるそれは、数多の脊椎動物の中でもジンベエザメ以外には見られない特徴であるそうだ。
・サメやエイの仲間が持つ歯の構造に似た独特のウロコ

 サメやエイの仲間は、「楯鱗(じゅんりん)」や「皮歯(ひし)」と呼ばれる、小さくて頑丈なウロコで覆われている。一見、サメの体は滑らかなようで、実際に触ってみるとザラザラしているのはこのためだ。

 それはウロコではあるものの、一番内側に歯髄があり、その上は象牙質で、さらに表面はエネメル質でコーティングされている。つまり歯そのものの構造をしている。

 楯鱗には水の抵抗を減らす効果があると考えられており、ジンベエザメもまたそれで全身を覆われている。しかし眼球までそうだったのだからビックリだろう。

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ジンベイザメの目の位置と目のクローズアップ
image credit:Tomita et al,journals.plos

・脊椎動物で唯一の眼球シールドを持つジンベイザメ

 沖縄美ら海水族館の冨田武照氏らの研究によると、このユニークな構造は、眼球をダメージから守るためのものであるそうだ。

 しかし、この奇妙な保護構造がジンベエザメだけに発達したのは、彼らがあまり視力に頼っていないこととも部分的には関係しているようだ。

 ジンベエザメの目は、体の大きさに比べるとかなり小さく、視覚を処理する中脳もあまりない。

 なおジンベエザメの目は、楯鱗で覆われているだけでなく、それを頭部に収納するというメカニズムまで備わっている。

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ジンベイザメの目にある歯のようなウロコ
image credit:Tomita et al,journals.plos

 普段、ジンベエザメが目を収納するのはごく短時間だけであるようだが、台湾からアトランタのジョージア水族館へと移送されたジンベエザメは、眼球が10日も引っ込んだままだったことがあったらしい。

 目を引っ込ませたとしても、瞳孔が周辺の白い組織によって完全に覆われるようなことはないので、視野が狭くなったとしても一応は見えているとのこと。ジョージア水族館のサメは、目が引っ込んだ状態でも普通に泳いでいたそうだ。


ジョージア水族館のジンベイザメを360度ビジョンで見られる動画



この研究は『PLOS One』(6月29日付)に掲載された。
Armored eyes of the whale shark
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0235342 written by hiroching / edited by parumo

追記(2020/07/11)本文の誤記「しゅんりん➡じゅんりん」を一部修正して再送します。
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