悪しき因習「村八分」その内訳と、維持しなければならない残りの”二分”って何? (3/3ページ)

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また「ハチブ」の語源には村八分以外にも、撥撫(バチでなでる=ぶっ叩いて追い払う意)や蜂吹(ハチにぶっ刺されぬよう、みんな恐れて遠ざかる。あるいはハチのように集団で獲物を襲う様子)など諸説あり、恐らくどれが正しいと言うよりも、各地で同時発生的に使われ始めたものと考えられます。

終わりに

現代でも「ハブ(八分)にする」とか、検索エンジンに表示されなくなる「Google八分」など、時代によって形を変えながらも使われ続ける村八分。

日ごろ「いじめはよくない」と言いながら、同じ舌で陰口を叩き、弱い者同士が結託してさらに弱い者をいじめ、疎外する習性は、果たして人間の業なのでしょうか。

古き良き精神を次世代へ伝承していく一方で、こうした悪しき因習については、根絶解消の努力が求められます。

※参考文献:
小学館『日本国語大辞典』小学館、2001年11月
滝沢馬琴『兎園小説別集 八十翁疇昔話 牟芸古雅志 雲萍雑志 閑なるあまり』吉川弘文館、1974年1月

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