三浦春馬、もう一度見たい3作!ガッキー、多部…女優を輝かせる魅力

日刊大衆

三浦春馬
三浦春馬

 7月18日、俳優の三浦春馬さん(享年30)が都内の自宅マンションで死去した。あまりにも早すぎる別れに悲しみは尽きないが、三浦さんが精魂込めて作り上げた作品の数々はこれからも色あせることはない。

 三浦さんの所属事務所の先輩でもあり、かねてより彼を可愛がっていたという福山雅治(51)は、三浦さんの死の翌日、ファンクラブ限定のYouTube企画の生配信を通じて「彼が生きてきた証である映像作品や歌、これから公開される作品をどうぞ変わらずに、むしろ今まで以上に見てやってください。そして応援してください。彼の表現した作品を愛してください」と呼びかけた。「まだ彼の死と向き合えていない」としながらも、同じ“表現者”として真摯に作品に取り組んできた三浦さんに対する敬意を込めたメッセージのように聞こえる。

 わずか7歳で子役としてデビューし、役者として20年以上のキャリアを積んできた三浦さん。振り返ってみると、私たちがかつて胸を躍らせたたくさんの作品に“役者・三浦春馬”の存在があった。

■新垣結衣と共演した『恋空』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞

 例えば、2007年公開の映画『恋空』。2000年代のガラケー全盛期に注目を浴びた「ケータイ小説」を原作とした同作は、平凡な女子高生と金髪の少年・ヒロとの悲恋を描き、若者を中心に大ヒットを記録した。

 見た目は派手だが繊細な一面を持ち、がんに侵されて余命宣告されてしまうという複雑な役どころ・ヒロを演じた三浦さんは、当時17歳。若き日の三浦さんが体現したティーンエイジャーならではの危うさや“命のきらめき”が胸を打つ一作となっており、同作での演技が高く評価された三浦さんは、第31回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞している。

 そして忘れてはならないのが、ヒロインの美嘉を今や押しも押されぬ人気者となった新垣結衣(32)が演じているということだ。当時19歳、フレッシュな魅力をたたえた彼女もまた、妊娠や流産を経験するセンセーショナルな役どころに体当たりで挑みながら、“純粋さを内包するヒロイン”としてまばゆい輝きを放っている。

■多部未華子とW主演した『君に届け』では王子様キャラを好演

 2010年に公開された多部未華子(31)とのW主演映画『君に届け』も、三浦さんのキャリアを語る上で欠かすことはできない。原作は累計発行部数1000万部を突破する椎名軽穂さんの同名青春漫画で、三浦さんは作中で圧倒的な人気を誇るヒロインの恋のお相手“風早くん”を演じた。

 イケメンで優しくて爽やか。校内の人気者である“風早くん”は、まさに王道の少女漫画的・王子様キャラクター。三次元にするとどうしても嘘くささや違和感を感じがちな人物像ともいえるが、三浦さんは漫画から飛び出てきたようなビジュアルで劇中に登場。容姿端麗、清廉潔白な佇まいはまさに“風早くん”そのもので、原作ファンのイメージを裏切ることなく、見事に血の通ったキャラクターに昇華している。

 一方、陰気な見た目から「貞子」と呼ばれるヒロイン・爽子を演じた若き日の多部も、当時から演技派の実力をいかんなく発揮。2人の丁寧な役づくりは原作ファンにも広く受け入れられ、少女漫画実写化の成功事例となった。この作品をきっかけに、2人は2014年のドラマ『僕のいた時間』(フジテレビ系)、2019年の映画『アイネクライネナハトムジーク』と4~5年に一度、計3度の共演を果たしており、劇中におけるヒロイン×相手役としての“相性のよさ”は、双方のファンならば誰もが知るところだろう。

■篠原涼子演じるアラフォー独身女性を翻弄した『ラスト・シンデレラ』

 さらに、「主人公はどっちを選ぶの?」と恋の三角関係に夢中になる女性が続出した2013年のドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ系)も彼の魅力を引き出した作品の1つだ。三浦さんは篠原涼子(46)演じるアラフォー独身女性を翻弄する年下男性・広斗に扮し、“ヒロインと15歳差のBMXライダー”というやや現実離れした役どころながら、かわいらしさと男らしさを織り交ぜた小悪魔的なキャラクターで物語をけん引。藤木直人(48)演じる恋のライバルと最後までドキドキハラハラなデッドヒートを繰り広げた。

 同作は篠原との数々のロマンチックなキスシーンも話題を呼び、最終回は番組最高視聴率となる17.8%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。イケメン実力派若手俳優としてお茶の間にその名を知らしめ、自身の人気を押し上げた代表作となった。

■まだまだある!志田未来、戸田恵梨香、綾瀬はるか…人気女優と共演した名作の数々

 ほかにも、志田未来(27)主演ドラマ『14歳の母』(06年、日本テレビ系)や戸田恵梨香(31)とのW主演ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』(11年、フジテレビ系)、綾瀬はるか(35)主演ドラマ『わたしを離さないで』(16年、TBS系)など、節目を飾る多くの作品で印象的な“ヒロインの相手役”を務めてきた三浦さん。そのせいか、彼の出演作を思い起こすとき、不思議とそのかたわらにいるヒロインたちの生き生きとした姿までが鮮明に蘇ってくる。

 自身の連ドラ初主演作となった『ブラッディ・マンデイ』(08年・10年、TBS系)やドラァグクイーンを熱演して近年高い評価を受けた舞台『キンキーブーツ』などからもわかるように、三浦さんが中央に立つ華や技量を持ち合わせていたことは言うまでもない。それと同時に、どんな女優の隣に立っても違和感なく、むしろ彼女たちが演じてきたさまざまなヒロイン像を“より輝かせる”ことにも長けた稀有な俳優でもあったように思う。

 私たちはいつでも、作品を通じて “役者・三浦春馬”と会うことができる。残された作品を愛し続ける――そんな静かな哀悼の形があってもいいのかもしれない。

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