2020年のカオスは80年代のSF作品『AKIRA』で予言されていたという海外の考察。ネオ東京と現実世界の奇妙な符合 (3/5ページ)
Akira - Clown biker's & Riot Scenes, Brilliant anime!
・オリンピック開催の是非をめぐる対立
AKIRAでは、抗議者は税制改革を訴えている。このことから、戦後復興したネオ東京では富裕層が優遇され、そうでない者は冷遇されてきたことがうかがえる。
2020年の現実では、構造化された人種差別と警察の暴力への抗議が行われているが、それとは別にコロナ禍が大量の失業者を出した一方で、「富裕層が資産を増やしている」というニュースも報道された。
AKIRAのオリンピックは、そうした持つ者と持たざる者との対立を文字通り象徴している。「中止だ 中止」や「粉砕」という看板の落書きは、ネオ東京の社会不安を丸め込むことが目的であるということを十分証明するものだ。
そして看板自体は、「抗議などやめて、日常を取り戻すために団結しよう! 経済を再開させよう!」というメッセージのように見える。
2020年東京オリンピック記念動画 『AKIRA』
・かつての日常に戻りたいという願望が一線を越えた時
AKIRAのオリンピック会場は、秘密の実験施設の真上に作られたもので、そこにはアキラという少年の遺体が保管されていた。その少年こそ、軍の実験で強力な超能力に目覚め、それによって旧東京を壊滅させた張本人だった。