夫婦を揺るがす「産後クライシス」 回避のために知るべきこと (1/3ページ)
出産後の妻がふさぎこんでいたり、冷たかったり、ささいなことでイライラしたり。
産後の女性に訪れるこうした変化に戸惑う男性は多いはず。
『知っておくべき産後の妻のこと』(東野純彦著、幻冬舎刊)は、この時期の女性の心身に何が起きているのか、この変化に対応するためにパートナーの男性はどんなことを知り、どんな風に接すればいいのかを解説する一冊。
今回は著者で産婦人科医の東野純彦さんにインタビュー。産後の女性に起こる変化と、それが夫婦関係に与える影響についてお話をうかがった。
■夫婦を揺るがす「産後クライシス」とは――『知っておくべき産後の妻のこと』について聞いていきます。産前産後のホルモンの分泌による女性の変化について、男性側はぼんやりと「そんなことがある」とは知っていても、なかなか詳しいところまではイメージできません。この女性の変化はどのようなものなのでしょうか。
東野:妊娠中の女性は、胎盤からエストロゲンという女性ホルモンがものすごくたくさん分泌されます。多くの女性ホルモンは卵巣から出るものなのですが、エストロゲンは胎盤から出ます。
そのエストロゲンなのですが、胎盤は出産の際に体外に出ますから、赤ちゃんを産むと分泌量が大きく下がります。それによって起こるのが、俗にいう「マタニティブルーズ」です。マタニティブルーズは誰にでも起きるのですが、個人差が大きくて、症状が軽い人もいれば、そうでない人もいます。まずこのことをパートナーとなる男性の方々には知っていただきたいのです。
――どのような症状が出るのでしょうか。
東野:具体的には夜眠れなかったり、元気が出なかったり、という症状です。これが出産して2、3日経つと出てくる。人によっては「こんなもんかな」と思えるし、「思ったよりもつらい」と感じる人もいます。
ただ、これは胎盤がなくなったことによって起こる一時的な変化なので、だいたいの人は2週間くらいで元に戻ります。
――自然に元に戻るんですね。