「幸せになる道は一つではない」 水野敬也『夢をかなえるゾウ4』に至る5年間の変化 (3/5ページ)
また、2015年から「見た目問題」に興味を持つようになって、『顔ニモマケズ─どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語』という本を2017年に出しました。
この本では、NPO法人の協力のもと、「見た目問題」を抱えている方々にインタビューしてるのですが、そのなかで、顔の傷などの症状を手術をしても治らない方もいらっしゃいます。そういった方は、症状と共生していかないといけないんです。もちろんその問題を受け入れているわけではなくて、いまだに悩んでいる方もいます。そうした悩みの中でどう折り合いをつけていくか。
そういう人たちの話を聞くことで、自分が持っていた「知名度を上げて収入を得る」という夢は、単に「資本主義のピラミッドを登っていく」というカテゴリの一つでしかなくて、幸せになる道はそれだけではないということに気付かされたんです。
――『顔ニモマケズ』はノンフィクション本で、水野さんの著作の中ではかなり異端ですよね。
水野:読者目線から見ると、そうかもしれません。でも、自分の中では『LOVE理論』の系譜の本なんです。
結局は恋愛って生まれつき持っているものの影響が大きいですよね。ルックスも運動神経もそうじゃないですか。じゃあ持ってない人はどうしたら救われるのか。資本主義のピラミッドを登っていく方法もあるけれど、登れない状態の人もいます。そういう人は幸せになれないかというと、そんなわけがないんですよ。
僕が14歳の頃からそのテーマを突き詰めて考えてきた結果が、『顔ニモマケズ』であり、『夢をかなえるゾウ4』なんです。

――『夢をかなえるゾウ4』で個人的に印象に残ったのが、夢をかなえられなかった偉人たちをガネーシャが語るところです。