世界の福本〈プロ野球“足攻爆談!”〉「藤川球児よ、名球会をあきらめるな」 (1/2ページ)

Asagei Biz

藤川球児
藤川球児

 盗塁王13回、シーズン歴代最多となる106盗塁、通算盗塁数1065と輝かしい記録で「世界の福本」と呼ばれた球界のレジェンド・福本豊が日本球界にズバッと物申す!

 阪神の藤川球児が名球会入り条件でもある日米通算250セーブに、残り「5」で足踏みしている。7月11日のDeNA戦(甲子園)で負け投手となり、翌日に登録を抹消。同23日に1軍復帰してから中継ぎでの起用が続いている。抑えのポジションはスアレスが務めており、矢野監督は今後の球児の起用法に関しては明言を避けている。名球会の先輩としては、抑えのポジションを取り返して、頑張ってほしい。

 本人は名球会入りや個人記録へのこだわりはないと言っているけど、手を伸ばせば届くところに勲章がある。全盛期に火の玉ストレートと呼ばれた球威はなくなってきたけど、経験という武器がある。ここは死に物狂いで獲りにいかなアカン。でないと引退したあとに必ず後悔する。

 例えば、阪急の先輩の足立光宏さんも間違いなく名球会入りするはずやった。でも、10勝した翌年は11勝したら満足してしまっていた。当時は、それ以上いくら勝っても給料は上がらないということもあったかもしれん。故障にも泣いて結局、187勝で終わってしまった。僕の同学年で、ヤクルトのエースの松岡弘は191勝。2人とも相当、悔しかったと思う。

 先発投手の勝ち星は5イニング以上投げないとアカンし、リリーフしだいで勝ち星が消えることもある。ゴールが目の前に見えていても、力尽きてしまうことがある。でも、球児の場合はセーブ数。極端な話、1球でもセーブはマークすることができるんやから。

 250セーブという条件は03年オフに加えられた。投手の分業制が進む中で、当時の代表の金田正一さんが決めた。「250セーブは甘すぎる」という反対の声もあった。確かに200勝と比べると、ずいぶんと低いハードルになる。先発投手が200勝しようとすれば、シーズン15勝を14年続けてやっと到達する。これは、中6日でローテーションを回す今の時代には相当難しい。実際に今後も200勝投手はなかなか出てこないと思う。シーズン前で田中将大が174勝、ダルビッシュが156勝。

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